ジョン&ヨーコの各種アルバムが紙ジャケで再発。
ジョン&ヨーコの初期3部作、すなわち「トゥー・ヴァージンズ」「ライフ・ウィズ・ザ・ライオンズ」「ウェディング・アルバム」は、私がジョン・レ ノンを聞き始めた時期には聞きたくても聞けないシロモノだった。思えば「廃盤」(=買いたくても買えない)という概念を初めて知ったのもこの頃だったと思 う。
まあ、そこまでして聞くべきアルバムかと言われると答えに窮する内容ではあるのだが、「普通は聞けない」と言われると「何としてでも聞きたい」とい う性格なので、初期3部作を探す旅はこうして始まったのである。中でも日本発売すらされなかった「トゥー・ヴァージンズ」はお目にかかることもできないの ではないかというレアさだった。
ところが、意外とあっけなく輸入レコード屋で見つけることができた。3800円で購入したその盤は、いわゆるカウンターフィット、正規盤をコピーし て作成された模造品だった。当時中学生だった私はそんなことは知らず、「何か盤が厚いなあ」とか「新品なのに何かプチプチいうなあ」とか「何かレーベルの 印刷がボケているなあ」とか漠然とした疑問を感じていたのであった。
他にも某ファンクラブで購入した正規盤みたいだけどひたすら怪しい CD とか、完璧な海賊盤 CD (確かガレージセールで半額で買った)も持っている。やっと正規盤 LP を買えたのはカウンターフィット盤の LP を手にしてから 15 年後のシアトルの中古レコード屋であった。状態はかなり悪かった(二人の全裸ジャケを覆う袋がほとんど破れていた)が $100 という破格の値段だった。
「ライフ・ウィズ・ザ・ライオンズ」は大学時代に西武ライオンズ優勝セールで叩き売られていたカセットテープを買った。(これいくらだったかなあ?1000円くらいだったかな?)その後、某コレクターから正規日本語盤を譲ってもらった。
「ウェディング・アルバム」はどこで買ったか忘れてしまったが、8 トラックテープ(って知ってます?)版を買った。
これらのアルバムが全て正規盤で買えてしまう世の中はやはり便利なのだろう。 こうしてコレクターは重箱の隅へ隅へと進んでいくのである。