というわけで、問題作と言われている「サタニック・マジェスティー」。流行にのるべくサイケデリックなサウンドを目指したとか、ビートルズの「サージェント・ペパーズ」に影響を受けてコンセプトのトータリティを目指したとか、ストーンズの本道から外れたアルバムと言われている。
ストーンズだと思わなければ面白い。ストーンズだと思うと苦笑せざるを得ない部分も確かにある。
いろいろな年代のストーンズを聞いていると、その時その時の流行を取り入れながらも、どうしてもにじみ出てしまう「ストーンズらしさ」というのが、このグループの魅力なのだと思う。そう考えると、このアルバムはアルバムのメインテーマであるサイケデリックと、その「ストーンズらしさ」の相性が悪かったということになるのだろう。
ちなみに「サージェント・ペパーズ」(と「マジカル・ミステリー・ツアー」もかな?)をパクったとしか思えないジャケットには、ビートルズの4人の顔が隠されているのだそうだ。紙ジャケCDではほとんどわからないが。