積志公民館で開催されている「こども講座」の一つに出演する。 日頃の練習で使わせてもらっている公民館からの依頼である。
子供たちに吹奏楽に触れてもらうのがねらいで、パートごとに楽器を紹介したりだとか、指揮者体験をしてもらうだとか、実際に楽器を演奏してみるだとか、いろいろな趣向が用意されている。
今回でこのような企画は2回目(前回は今年の3月)なのだが、基本的なパターンは前回を踏襲すればいいので気持ち的にはかなり楽だった。
指揮者体験はスーザの行進曲《美中の美》の冒頭を取り出して、希望者に実際に指揮をしてもらうという企画である。前回は確か一人しか希望者がいなかったのだが、今回は公民館の方の巧みな話術でかなり多くの方(大人も子供も)に参加していただいた。
最初はみんなかなり緊張しているようだったのだが、振り終わると「気持ちよかった」という感想を述べる子供が多かった。私も気持ちよく振ってみたいものだ(苦笑)。
最後は我々と参加者が同じ合奏隊形の中でエルガーの《威風堂々第1番》を演奏して終わるのだが、これはかなり気持ちがいい。若干遠慮がちにハーモニ カを吹いたり打楽器を叩いたりしている子供たちを見ながら「この子たちは楽しんでくれたのだろうか?」「この子たちは今後も音楽をやっていくのだろう か?」などと考えながら指揮をしていると、まさに音楽は一期一会なのだという気がする。
彼らと一緒に演奏することはきっともうないと思うのだが、少なくとも彼らは私に対して今までとは違う経験を与えてくれたのである。私も彼らに対して何らかの刺激を与えられたのならすごくうれしい。
帰り際、何人かの子供が声をかけてくれた。ありがとう。
定期演奏会以降の怒涛の演奏機会も今年はこれで終了。 団員の皆さん、本当にお疲れ様でした。 来年になったら、あっという間に次の定期演奏会になってしまうので、またがんばりましょう。