5月に参加したジャパン・バンド・クリニックで注文したCDとDVDが届く。そういえば、ブログでの報告は尻切れトンボになってしまっているなあ …
CD はコンサートを中心に6枚購入。基本的には鑑賞というよりも記録という意味合いが強いので、そんなに聞き返すこともないと思うのであるが、ヴァン=デル=ローストが名古屋芸術大学ウィンドオーケストラを指揮した自作自演コンサートや、普段はなかなか耳にすることが出来ないバレンシア市吹奏楽団のコンサートなどはなかなか貴重である。
DVD は、そのバレンシア市吹奏楽団のコンサートのものだけを購入。アメリカのバンドの開放的な響きとは異なり、しっとりとした感じの芳醇なサウンドがよい。新旧取り混ぜたスペインのレパートリーを中心としたプログラムが楽しめた。
会場のアクトシティ浜松中ホールは室内楽向きなので残響が多く、吹奏楽で吹き過ぎるとたちまち飽和してしまうのであるが、このコンサートでは全くそんなことを感じなかった。無理せずに楽器本来のサウンドを鳴らしているのだろう。
吹奏楽の演奏会というと、うるさくサウンドで聴衆を圧倒しがちなので(だから私は「吹奏楽」=「迫力がある」というステレオタイプな見方は嫌い)、こういう艶やかなサウンドのアンサンブルを聴けるとほっとする。
ラファエル・タレンスの《シカニア》は最近のオリジナルらしいが重厚なサウンドがなかなか面白い。第1部の最後に演奏されたヒメネスの《ルイス・アロンソの結婚》もすばらしかった。
… あ、そうだ。このクリニックの模様は今月号の「バンドジャーナル」で紹介されていますが、「指揮法講座」に参加した私の後ろ頭も載っています(笑)。