知人から借りて読んだ。
(おそらく)一部では有名な吾妻ひでおの作品。漫画が書けなくていきなり失踪してしまったり(しかも二度!)、アルコール中毒で入院していた時の状況を描いたもの。
深夜に残飯やシケモクをあさりに行ったりとか、毛布やビニールシートを拾ってきて雨風をしのぐとか、作者が実際に体験したホームレス生活が描かれている。
読んでいてかなり気分が落ち込んでくるのであるが、そういう生死に関わる出来事が完全に昇華されて描かれていることに驚く。(だって、自分がホームレスであったりアルコール中毒であったことをギャグにできますか?)それだからこそ、読者はそういう極限に置かれた精神状態をリアリティをもって感じることができるのだろう。