海兵隊バンドなどなど

久しぶりに MUSICSTORE.JP からお買い物。

MUSICA DE TOT UN SEGLE – MOROS I CRISTIANS (CD&DVD)

ブニョール・ラ・アルティスティカ交響吹奏楽団によるライヴ。 「モーロ人とキリスト教徒」と呼ばれるお祭りにまつわる音楽を集めたコンサートである。DVD と CD の二枚組。

先月のジャパン・バンド・クリニックで聞いたヴァレンシア市吹奏楽団の演奏がよかったので、同じようなスペインのバンドのサウンドが味わえるのではないかと思って購入した。

内容はなかなか微妙。

まずチェロを含む巨大な編成は一見の価値あり。 そこから生み出されるサウンドはスペインのバンドならではの特徴がある。 重厚なサウンドであるのだが、湿度を感じるなめらかな響きである。

しかし、曲はほとんど聞いたことがないものばかり。 また、DVD ではお祭りそのものの様子がかなり盛り込まれているのだが、その分演奏そのものを映した映像は少なくなっているのがちょっと残念。

録音はちょっと残響が多くてモヤモヤしている。 曲ではなくサウンドを聞きながら異国の風景を楽しむ … という BGV 的な楽しみ方の方がいいのかも。

ミッドウェスト2004:アメリカ海兵隊バンド

MUSICSTORE.JP は「海軍バンド」と紹介しているが、やはり Marine Band は「海兵隊バンド」の方が適当だと思う。「海軍バンド」は Navy Band ではないかな。 昨年からティモシー・フォーリーに代わって、マイケル・J・コルバーンという人が第27代の音楽監督になったらしい。

神奈川大学吹奏楽部も出演した昨年のミッドウェスト・クリニックでのライヴ。 (ちなみに今年はヤマハ吹奏楽団が出演するらしい。)2枚組で、1枚は吹奏楽編成での演奏、もう1枚は室内楽編成でのモーツァルトの《グラン・パルティータ》が収録されている。

やっぱり、最近の演奏ではワシントン空軍バンドよりも海兵隊バンドの方が好きだなあ。 一般に販売されているものとしては 2001年にルツェルンで行われた WASBE でのライヴもいい演奏なのでこちらも聞いて欲しい。

シュワントナーの《打楽器協奏曲》はアンドリュー・ボイセンによる吹奏楽編曲で、2001 年の WASBE でも演奏されたレパートリー。ライヴならではの緊張感と熱狂が伝わってくる。

海兵隊バンドから委嘱を受けた(交響曲第2番《テン・オブ・ア・カインド》)こともあるラコウスキーの《シブリング・レヴルリー》は、ポピュラーな素材を使った4楽章からなる作品。各楽章のタイトルには「タンゴ」「バップ」「ブルース」などという言葉が並んでいる。

アイラ・ハーシェンの《ディヴェルティメント》(これはワシントン空軍バンドによる委嘱作品)も同じような傾向の作品であるが、この《シブリング・ レヴルリー》はそれよりもシリアスで技巧的にも大変そう。(とはいえ《ディヴェルティメント》もグレード 6 なんだけどな。)アマチュアが取り上げるのはちょっと大変そうだが、なかなか面白い曲である。

ここにはラヴェルの《ラ・ヴァルス》(ドナルド・パターソン編曲)も収録されているが、吹奏楽にすると全然面白くなくなる。ワルツが重く、硬くなっ てしまうのは管楽器と弦楽器の発音機構の違いなのかな?この曲特有の艶かしさやグロテスクさがなくなって、ただ元気がいいだけの 3 拍子になってしまう。

他には RVW の《トッカータ・マルツィアーレ》や、スーザの《星条旗よ永遠なれ》など。

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