月別アーカイブ: 2005年2月

頭突き

近くの五社神社でお宮参り。まだ風が肌寒いので「ぐずる」のではないかと心配していたが、自動車(というか自動車の振動)が好きな息子は行きの車の中で爆睡。そのまま寝続けていてくれた。

というわけで本題。そろそろ首が座り始めているのか、抱いているとやたら首を振りたがる。

いわゆるヘッドバンキング状態。油断して顔を近付けると、いきなり頭を前に振って頭突きをくらわせてくる。唇に頭突きされるとさすがに痛いぞ。

 

今日の積志ウィンドアンサンブル

3月6日に行われる「こども講座 吹奏楽編」の合奏。

その後、9月の定期演奏会のための選曲会議。とりあえず全容が決定する。

毎年チャレンジングな曲が多くて消化不良の部分があったという反省があったので、今年はぐっとこらえていくらかハードルを低くした。毎年少しずつでも前進していきたいという思いと、技術的に少し余裕を持ってその分表現を充実させたいという思いの葛藤が強かったのだが、今年は比較的いいところに着地したのではないか。

思い入れの強い曲ばかりやっても必ずどこかで空回りが起こってしまうと思うし、「積志ウィンドアンサンブルらしい曲」ばかりやっても自己満足に終わってしまっては意味がない。要はバランスなのだろう。

今年は副指揮者にも何曲か振ってもらうことになっている。自分が振らない曲では客観的にうちのバンドを観察できそうだし、演奏者も新鮮な方向からの曲作りができてメリットがあるのではないかと思う。結局、いちばん忙しいのは演奏者としても指揮者としても出演しなければならない副指揮者になりそうなのだが、ぜひがんばって欲しい。

シュワントナーの最新作《リコイル》

先日代金を送金した楽譜とCDが送られてきた。昨年の11月に初演されたシュワントナーの最新吹奏楽作品《リコイル》である。氏の出版社である Atherton Hill Press(http://www.athertonhillpress.com/)から購入した。

(後日付記)シュワントナーのホームページは以下に移動したようです。上記のリンクは無効です。

http://www.schwantner.net/

吹奏楽作品といっても、いわゆる三部作《そして、どこにも山の姿はない》《暗黒の一千年代》《夕暮れの静寂の中で》は、ほぼ4管の管楽オーケストラのために書かれていた。したがってサクソフォンやユーフォニアムは含まれていない。(あれ?コンクールで演奏している団体は …..)この《リコイル》はシュワントナーとしては初めての「普通の」吹奏楽編成のために書かれた作品となる。氏の作品に必要不可欠なアンプつきのピアノは含まれているが。

「導入部 – ミニマルっぽい主部 – 中間部 – 再現部」という構成は前作《夕暮れの静寂の中で》に似ていなくもない。ただ、《夕暮れの静寂の中で》が比較的穏やかな曲想だったのに対して、《リコイル》は主部の荒々しさと中間部の静寂さの対照がより大きい。主部では 7/8 拍子で複数のバスドラムで叩かれる暴力的なリズム・オスティナートが印象的であるし、中間部では2部に分かれた歌詞のないコーラス(女声の音域なので男性が歌う場合はファルセットでという指定がある)が使われている。

《夕暮れの静寂の中で》のスコアを見た時にも思ったのであるが、この変拍子の中でベルトーン的なアンサンブルを合わせるのはかなり難しいだろう。また、フレーズが変拍子の裏拍から入っていたりしているので、なかなか変拍子のリズムに乗りにくい。

クラウド・ナイン

望月京さんの《クラウド・ナイン》が本年度の尾高賞を受賞した。

昨年の「ミュージック・トゥモロー 2004」で NHK 交響楽団の委嘱作品として初演された作品。今年の「ミュージック・トゥモロー」でも聞けることになるわけだ。

タケミツ・メモリアル・ホールでの演奏を想定しており、客席にも演奏者を配置した立体的な音響を指向した作品。生で聞けばさぞ面白いと思う。

それまでに BS デジタルのアンテナを立てる(この間買ったテレビにチューナーはついているのだがアンテナがないのでまだ見れない)ので、ぜひサラウンドで放送してくれないかなあ …

 

吹奏楽・電子音楽・坂本龍一・などなど

出張。例によってTOWER新宿店へ。

Journey

グレインジャーの《リンカンシャーの花束》が入っていたので。近年の録音では珍しく第3楽章はバージョンA(ソプラノサックスではなくフリューゲルホルンがソロを吹くバージョン)だった。

マルティヌーの管楽合奏とチェロのための《コンチェルティーノ》は久しぶりに聞いたらなかなか面白かった。

Phantasticke Spirites

表題作はドナルド・グランサムの作品で、このCDの演奏が世界初演。他にもスティーヴン・シュミットの《スピン》、ラン・ゲイラーの《サマラ》も世界初演。他にもグランサムの《ケンタッキー・ハーモニー》(これは《サザン・ハーモニー》の続編のようなもの?)、ティケリの《アメリカン・エレジー》、ウィテカーの《オクトバー》など近年の注目作が多く収録されている。演奏は今一なのだが …

Dances with winds(Royal Northan College of Music Wind Orchestra)

RNCM ウィンドオーケストラのおそらく最新盤。舞曲を題材にした吹奏楽作品を幅広く集めている。近作ではともにイギリスの作曲家であるケネス・ヘスケスの《ダンスリーズ》、アダム・ゴーブの《イディッシュ・ダンス》(この作品だけ「初録音」と銘打たれているのがちょっと違和感あるが …)、他にはギリシャの作曲家ニコス・スカルコッタスの《9つのギリシャ舞曲》とアメリカの作曲家ジョン・コリリアーノの《ガゼボ・ダンス》が収録されている。

スカルコッタスのギリシャ舞曲はもともと管弦楽のために書かれた36曲の中から作曲者自身がギリシャの軍楽隊のために編曲したものなのであるが、これこそ全曲録音されるのは初めてなんじゃないのかなあ?ちなみに管弦楽版全曲は BIS から出ている模様。これも聞いてみたい。

French Ballet Music of the 1920’s

1920年代にフランスの作曲家の合作で作られた2つのバレエ音楽《ジャンヌの扇》と《エッフェル塔の花嫁花婿》が収録されている。

前者はラヴェル、フェルー、イベール、ロラン=マニュエル、ドゥラノワ、ルーセル、ミヨー、プーランク、オーリック、フローラン・シュミットの10人、後者はいわゆる「六人組」のオーリック、ミヨー、プーランク、タイユフェール、オネゲルの5人(デュレは「六人組」を脱退していたため参加しなかった)による合作である。

雲井雅人によるシューベルト「アルペジョーネ・ソナタ」あふれる歌へのオマージュ

シューベルトの歌曲である《冬の旅》を、アルトサクソフォンとピアノと歌&ナレーションに編曲したものが収録されている。ピアノと編曲は伊藤康英さん、ナレーションのテキストはリンボウ先生こと林望さん、舞台演出は松本重孝さん。

康英さんとリンボウ先生のコラボレーションは歌曲《あんこまパン》に始まり、数々の歌曲や交響詩《時の逝く》なども生み出しているし、松本重孝さんは康英さん初のオペラ《ミスター・シンデレラ》の演出も手がけている。そういった多方面の人脈がここに結集したという感じか。ぜひ舞台で見てみたいものだ。

貴志康一 バレエ音楽「天の岩戸」

28才で夭折した作曲家・貴志康一の60分にもおよぶ大作、バレエ音楽《天の岩戸》の世界初演(2004年9月)を収めたCD。作曲されたのは1932年から1935年の間というから、およそ70年の間眠っていたわけだ。

貴志康一の名前は以前から知っていた。戦前にベルリンに留学して、25歳でベルリン・フィルの演奏で自作を指揮したらしい。どんな音楽を書いていたんだろう?

葵の上|湯浅譲二

OMEGA POINT からリリースされた湯浅譲二の電子音楽作品集。http://www.web-cri.com/ でいろいろ批評されていたので聞いてみたくなった。

Microphone

デヴィッド・チュードアが制作した電子音楽の古典的作品。TOWERによると今回なくなったら入荷未定とのことなのでとりあえず確保。ちなみにチュードアはジョン・ケージの《4分33秒》の初演者(笑)である。

Moog

シンセサイザーの生みの親であるロバート・モーグ博士のドキュメンタリー映画「MOOG」のサントラ盤。1枚目の方のメンツは STEREOLAB くらいしか知らないのだが、MOOG の旗の下に集まってきた人たちなのだから、きっと面白いのだろう。「CLASSIC TRACKS」と題されたボーナス・ディスクでは ELP とか、DEVO とか YES とかが並んでいる。

Replay Debussy

ドビュッシーの《牧神の午後への前奏曲》を材料にしたリミックスのコンピレーション・アルバム。CCCD だったのだが涙を呑んで購入した。

坂本龍一やピエール・アンリなども参加。

物語のようにふるさとは遠い

まだ芸大大学院在学中だった教授(作曲・編曲)と、現代詩人である富岡多恵子(唄・作詞)のコラボレーションの初CD化。バックを務めているのは吉田健とか斉藤伸雄(って斉藤ノブ?)とか茂木由多加といった実力派。

 

Astor Piazzolla 10 CD-Set [Box Set]

得体が知れないブツだが、ピアソラのCDが10枚で1460円だったので思わず買ってしまった。クラシックの演奏家が演奏するピアソラとか、ムード音楽みたいなバッハとか、変に別のジャンルに持って行かれてソフィスティケイトされた音楽はあまり好きではない。とりあえずはオリジナルに当たらないと。

WHO IS AFRAID OF 20TH CENTURY MUSIC? (Complete Edition + Bonus CD)

指揮者インゴ・メッツマッハーがハンブルク国立フィルと組んで毎年大晦日のジルベスターで行っていた「20世紀音楽は怖くない」が、全部まとめて、ぐっと安くなって、ボーナス・ディスクもついて再発売された。

ボーナス・ディスクはメッツマッハーのインタビューと、コンサートでの演奏前の曲目紹介などが収録されている。当然どちらもドイツ語である。曲目紹介のあとに拍手があって曲が始まるのだが、ほとんどがフェードアウトしてしまう ….. というかなり微妙なボーナスである。パッケージからはボーナス・ディスクの内容がわからないので、半分ギャンブルのつもりで買ったのであるが、すでに持っている人は注意すべし。
まだ1枚も持っていない人は、過去のCDは入手しにくくなっているし、値段もかなり安くなっているのでチャンスかなと。

 

ラブ・ユー・フォーエバー

ラヴ・ユー・フォーエバー

出産祝いにいただいた絵本。 物語の中で歌われる詩に伊藤康英さんが曲をつけたミニCD付き。

実は以前から買おうと思っていたのだが、まだ買っていなかった。 子供が生まれてきたこのタイミングに読むことができてよかったと思う。

(私のような新米パピーが言うのもなんですが) 子供が生まれたばかりの方はぜひ読んでみて下さい。 子供がいない方は子供ができてから読んでみて下さい。

 

 

大砲と吹奏楽の饗宴

大砲と吹奏楽の饗宴 – 自衛隊の「大砲を使った」コンサート

あまりにもわかりやすいタイトル(笑)。2004年10月30日に陸上自衛隊朝霞訓練場で行われた、陸上自衛隊の東部方面音楽隊・第1音楽隊・第12音楽隊の合同演奏のライヴ盤。

突撃ラッパをモチーフにした《攻撃》(山本銃三郎)、《アメリカ野砲隊》(スーザ)、大序曲《1812年》(チャイコフスキー)という、小銃や大砲の音が盛り込まれている3曲が演奏されている。

野外で、しかも雨の中での演奏ということであるが、演奏・録音ともにかなりよい。CD-R ではあるが、これで1000円ならお買い得。

白樺録音企画(http://www.i-love-wind-music.com/index.html)から購入できます。

フェネルに捧げる本

朝っぱらから宅急便が届く。

Fennell: A Tribute To Frederick Fennell

フレデリック・フェネルの写真や手紙などを集めた本である。緻密な資料集といった感じではなく、フェネルの業績を視覚的にとらえるための本と考えた方がいいだろう。

2004年の夏に発行されたようなので「追悼」という雰囲気はない。(結果的にそうなってしまったが …..)

フェネルが2000年に来日した際に、ユーフォニアム奏者の三浦徹さんの別荘で開催された「コンダクターズ・クリニック」の集合写真が178ページに載っている。
フェネルはもちろん、三浦徹さん、伊藤康英さん、等身大のフェネルの立て看板(笑)も写っているのだが、私もちゃんと写っている。ちょっと感激。

このときの様子は2000年4月29日の日記にちらっと書かれています。

本漁りなどなど

今日はル・ショコラティエ・タカギのマロン・ショコラをいただく。主役の栗が非常に繊細。

そういえば、高木康政さんプロデュースのキットカット「パッションフルーツ味」(期間限定版)もなかなかよかった。甘酸っぱさはかなり好みが別れるのではないかと思うが、これだけ個性がはっきりしているのも面白いのではないか。

ちょっと、戦前・戦中の邦人作品について目ぼしい情報がないかとネット上を探し回っていたら軍楽隊関連の面白そうな書籍を発見。さっそく発注してみることにした。(これも届いたらご紹介します。)