月別アーカイブ: 2005年1月

さらにカンタベリーバカ

ザ・シヴィル・サーフィス(紙ジャケット仕様)

一連のエッグやハットフィールド&ザ・ノースのリリースで、これだけが近くのショップで見つからなかったので通信販売で購入。(実際には通信販売で発注したあとにとあるショップの店頭で見つけてしまったんだけど …)

デイヴ・スチュアートがハットフィールド&ザ・ノースのレコーディング中に急遽エッグを再結成してレコーディングしたものらしい。オーボエ、バスーン、クラリネット(ヘンリー・カウのメンバー)などの管楽器奏者も参加している。さて、どうなることやら。

Desperate Straights

通信販売で一枚だけ買うのも何なので、ヘンリー・カウを一枚買ってみることにした。

大ざっぱにくくってしまうのも問題があるのかもしれないが、一連のカンタベリー・ミュージックに属するバンドがフュージョンに近い「さわやかな」ジャズ・ロックをやっているのに対して、ヘンリー・カウはフリー・ジャズに近いというか、かなりアンダーグラウンドな匂いがする。その匂いがなかなか好きである。

ヘンリー・カウのアルバムは「靴下シリーズ」(以下参照)しかよく知らなかったのであるが、スラップ・ハッピーとの共同名義作品があるということを知って、これを聞いてみたいと思った。

どちらかというと、スラップ・ハッピー主導のアルバムにヘンリー・カウが協力した形になっているらしい。スラップ・ハッピーのヴォーカルであるダグマー・クラウゼの歌ものを中心とした内容になっている。ということで、インストゥルメンタル/インプロヴィゼーション中心のヘンリー・カウよりは聞きやすい。1曲1曲も短めだし。

1曲目はいきなりシェーンベルクの《月に憑かれたピエロ》を思わせる音楽、ピアノ/クラリネット/ヴァイオリンを中心とする伴奏に、シュプレッヒシュティンメのヴォーカルが重なる。この「ツカミ」でけっこうやられてしまった。いい感じ。

このあとスラップ・ハッピーとヘンリー・カウは発展的に解消し、ヘンリー・カウの中心人物だったフレッド・フリス、クリス・カトラーにスラップ・ハッピーのダグマー・クラウゼを加えて「アート・ベアーズ」を結成することになるそうだ。こちらも面白そう。

吹奏楽コンクールのDVDなどなど

某ショップの改装在庫処分セール。在庫 DVD が全品半額ということなので開店時間を狙って行き、物色する。

第52回全日本吹奏楽コンクールライヴDVD Japan’s Best for 2004 (中学校編)

第52回全日本吹奏楽コンクールライヴDVD Japan’s Best for 2004 (高校編)

第52回全日本吹奏楽コンクールライヴDVD Japan’s Best for 2004 (大学職場一般編)

大学・職場・一般編は邦人作品が多く収められているし(本当に多くなりましたね、最近)、高校編ではバルトークのオケコンの終楽章が収められているというし、2枚買うんだったら中学編も買っておかなきゃ … ということで、悩んだ末に結局全部買ってしまった。

下手にこねくり回した解釈よりもストレートな演奏の方が楽しめるという意味で、大阪市立市岡中学校吹奏楽部の《呪文と踊り》(チャンス)は面白かった。

埼玉県立伊奈学園総合高等学校吹奏楽部の《管弦楽のための協奏曲》の終曲(バルトーク)は確かに超絶技巧を披露するにはもってこいの曲なのだろうが、編曲すると「ただそれだけ」という感じになってしまう。原曲の持つきらびやかさが薄れてしまってうまくアピールできなかったのではないかという気がする。

土気シビックウィンドオーケストラは、そのゴージャスな音色が他の団体とは一線を画しているように思う。どうしてもこじんまりした感じやチマチマした感じが拭えない編曲作品よりも、シンプルにソノリティをアピールすることができるオリジナル作品の方がこの団体には向いているのだろう。

ライブ2004 [DVD]
須川展也さんと東京佼成ウィンドオーケストラのライヴ盤。買おうかどうしようか迷っていたところ、この半額セールになったので自信を持って買ったしだい。うちの団員によると須川ファンでなくても楽しめるとのこと。

モントルー・ザ・ムービー 91/92 [DVD]

1991年と1992年のモントルー・ジャズ・フェスティバルを収録したDVD。

1991年には亡くなる直前のマイルス・デイヴィスが出演しており、クインシー・ジョーンズが指揮するビッグ・バンドを従えて、「マイルス・アヘッド」などの再演を行った。

1992年には、その亡くなったマイルスを追悼するトリビュートバンドが出演している。いわゆる「黄金のクインテット」のメンバーであるウェイン・ショーター(サックス)、ハービー・ハンコック(ピアノ)、ロン・カーター(ベース)、トニー・ウィリアムス(ドラムス)に、トランペットのウォレス・ルーニーを加えたもの。このメンバーは同じ年に来日しており、読売ランドや万博公園で行われたジャズ・フェスティバルに出演した。(私は東京も大阪も見に行きました。)

レイ・チャールズやデヴィッド・サンボーンも登場するらしい。

JリーグオフィシャルDVD ジュビロ磐田2003シーズンレビュー 第38回天皇杯カップ・ウィナーズへの軌跡

ジュビロ磐田の2003年シーズンのハイライト。およそ1年前、最後に天皇杯を制してとりあえずタイトルを確保したものの、昨シーズンはついにタイトルなし … 今年こそ頼みますよ。

… こんなんも買ったんだった …

ルグラン・ジャズ

ちょっと前にわりとブレークしていた《キャラヴァンの到着》の作曲者であるミシェル・ルグランが豪華ミュージシャンを集めて作ったアレンジ作品集。

当時のマイルス・デイヴィスとその周辺のミュージシャン(例えばコルトレーンとかビル・エヴァンスとか)が参加しているセッションが興味深い。これより先にレギュラー・クインテットで発表されている《ラウンド・ミッドナイト》(同名アルバム収録)も違う編成で録音されているのだが、ヴィブラフォン、フルート、ハープなどが加わった少しゴージャスなアレンジになっている。

あと、ニューサウンズ・イン・ブラスの《チュニジアの夜》(真島俊夫編曲)はこのアルバムに収録されているアレンジが元ネタ。もともとのアフロ・キューバンではなく、疾走感あふれるテンポ設定になっている。

ELEPHANTISM

DVD BOOK「ELEPHANTISM」のサントラ盤。買いそびれていたのだが安かったので …

ゲストとしてのマイルス

そういえば、こんなCDも買ったんだった。

Special Guest is…Miles

マイルス・デイヴィスは、そのキャリアではほとんどリーダーとしてアルバムを作り続け、ゲストとして他のミュージシャンのレコーディングに参加することは少なかった。

ところが晩年(具体的な1980年代の後半)には、かなり積極的に他のミュージシャンのレコーディングにゲストとして参加していた。この CD はそういったマイルス・デイヴィスがゲストとして参加した曲目を集めたものである。

まあ、その頃はオリジナルアルバムにしてもバックはほとんど他のミュージシャンに任せていて自分はトランペットを吹くことに専念していたという感じ(例えば「TUTU」なんかはマーカス・ミラーが作ったバックトラックの上で吹いているというカラオケ状態)なので、耳当たりとしてはそんなに変わらない。曲の雰囲気もしっとりとしたバラードか、エレクトリックな味付けのファンク・ミュージックか、といったところである。

レーベルを超えて TOTO との共演曲が入っているとかうれしい部分もあるが、映画「ホット・スポット」のサントラが半分以上を占めているとか、スクリッティ・ポリッティとの共演や「サン・シティ」が入っていないとか個人的には少々不満。

ライブ帝国プラスチックス

風邪で寝ていたらこんなのが届いていた。

ライブ帝国 PLASTICS [DVD]

個人的にはもっとも「テクノ・ポップ」という言葉が似合っていたと思うバンド、プラスチックスの映像を集めたDVD。最近、店頭で見なくなったのであわてて購入した。

宇崎竜堂が司会をしていた TVK の番組「ファイティング’80s」の映像である。やはりトシ(中西俊夫)のパンキッシュなヴォーカルはかっこいい。POLYSICS のある部分はこのバンドからの影響大だと思う。

シングル《GOOD》のB面に収録されていた《PATE》は唯一のオリジナルアルバム未収録曲。現在聞けるのはこの DVD だけかも。他の作品としっくり来なかったからアルバムへの収録が見送られたらしいが、確かに比較的ゆったりしたビートが多かった「ORIGATO PLASTICO」には合わないのかも。しかし、このスピード感はライヴならでは。(ちなみに《GOOD》のシングルヴァージョンも「ORIGATO PLASTICO」収録のものとは別ヴァージョン。私はシングルヴァージョンの方がソリッドで好き。)

キーボードをやっていた佐久間正英(http://www.masahidesakuma.net/)は、実は GLAY や BOOWY のプロデュースもやっている。

偶然の音楽

風邪ひいた。英気を養うために医者に行って薬をもらった以外はほとんど寝ていた。

偶然の音楽 (新潮文庫)

この機に乗じて(?)、ちびちび読んでいた小説を一気に読む。年末に購入した雑誌「ユリイカ」をきっかけに買ってみたオースター/柴田元幸コンビの小説である。

ちょっとした偶然から人生が二転三転してしまう主人公、その理不尽さはほとんど喜劇である。主人公をめぐる状況の変化が喜劇的であるにもかかわらず、その内面の葛藤には非常にリアルなものを感じる。

近年のアメリカ文学には、ふと同じような匂いを感じることがあるのだが、その中に「諦念」という概念があるのではないかと思う。肯定でも否定でもなく、ある状況をあるがままに受け入れようという虚脱感を感じるのである。

この小説の結末はある意味掟破りなのかもしれないが、何とも言えない余韻が残る。他の作品も読んでみたくなった。

空港のための音楽

Ambient 1: Music for Airports

アンビエント・ミュージックのルーツともいえる作品。以前から持っていたのであるが、リマスタリング/紙ジャケで再発売となったので買い直した。年末に購入していたのであるが、やっと聞くことができた。

こういう静謐な音楽は、やはり音がいいと「のめり込める」。以前のCDではここまでまったりと浸れなかったような気がしている。

1曲目のミニマルなフレーズを繰り返すピアノはロバート・ワイアットが参加しているとのこと。最初にこのアルバムを聞いた頃はロバート・ワイアットの音楽なんて全然知らなかったのであるが、カンタベリーを通ってから聞き直すと「さもありなん」という気になる。

出生届などなど

なんか子供関係のことばっかり書いているなあ …..

今日は休暇をもらって出生届を出しに行く。

私の勤務先では産前産後に特別休暇がもらえるのであるが、これが一日単位で申請しなければいけない。出生届の処理なんて半日もあれば十分終わるのだが、まあ、もらえる休みはもらっておけということで、一日休んでいろいろと用事を済ませる。

自動車のタイヤ交換。ほとんど限界まで(というか限界を超えて)履き尽くしていたのであるが「危険だから早く変えろ」という各方面からのお達しにより、やっと交換した。通勤手段が変わったので週に一回くらいしか乗らないし、子供ができたという事でそろそろ2シーターなんかに乗っていられない気もしたので安く済ませようと思っていたのであるが、それなりに気合の入ったサイズのタイヤなのでそれなりの値段がしてしまった。

しかし、帰りの道は快適(笑)。今まで本当に無理をして履き続けていたことを実感した。こういう気分になるとまだ乗っていたい気もする。

今年の全日本吹奏楽コンクールのフルスコアとCDもやっと注文できた。私の所属している吹奏楽団はコンクールに出場していないので不要といえば不要なのであるが、たしなみとして一応毎年買うことにしている。

近くのCDショップに行ったら在庫処分のCDが一枚333円。一生懸命探して以下のCDをゲット。

Pagan Poetry, Pt. 1

Hidden Place, Pt. 1

Hidden Place, Pt. 2

いずれもビョークの4枚目のアルバム「ヴェスパタイン」からのシングルカット。ちなみに「ヴェスパタイン」とは歌劇《シチリア島の夕べの祈り》などの「夕べの祈り」という意味です。

VENETIAN SPELLS: GREAT BRITISH MUSIC FOR WIND BAND VOL. 5

エレビーの《ヴェネチアの魅惑》、スパークの《ダンス・ムーヴメント》などが収録されている。

みるく

まあ、どうでもいい話ではあるが、育児書で見つけてなるほどと思ったこと。

生まれたばかりの赤ちゃんはおよそ3時間おきにおよそ100ccのミルクを飲む。 だいたい体重3000gに対して100ccである。

これを体重60kgの大人にあてはめてみると、単純に換算して毎回2000ccのミルクを飲んでいることになる。自分が3時間ごとに2リットルの牛乳を飲んでいるところを想像するとちょっとすごい。

日に日に目に見えて大きくなっているのも無理はないと思ったしだい。 (親馬鹿?)

今日買ったもの

CBL [ CD BABY LOVE ]
坂本龍一監修によるお母さんと赤ちゃんのための音楽集。ドビュッシーの《夢》、サティの《ジムノペディ》、フォーレの組曲《ドリー》からの《子守歌》など、曲目から見るとクラシックのそれっぽい音楽を集めたオムニバス盤だと思っていた。まあ、我が子の誕生記念にこういうのもいいかな(というか、そういう理由付けがないとたぶん買わない)と思い買ってみたのだが …..

実際には半野喜弘を中心とする hoon によるかなり斬新なアレンジがされている。「音響派」とか「エレクトロニカ」と言われるジャンルに属することになろうか、メロディが聞こえず、ほとんど原形をとどめないようなアレンジもある。

本当に赤ちゃんが気に入るかどうかはわからないが、企画盤にしては内容は面白い。

Once You’ve been in Love
以前も小曽根真のピアノとのデュオアルバムも出していた伊藤君子。このアルバムは小曽根真がプロデュースするビッグバンドとの共演。

天理高校吹奏楽部 in NHK

NHK総合で放送される「ライブジャム2005」に天理高等学校吹奏楽部が出演するというので見てみる。

《ウェストサイドストーリー》から1曲、平原綾香の父であり天理高校OBであるサックス奏者平原まことをソリストにした《宝島》、平原綾香をソリストにした《ジュピター》を演奏。

PAバランスが悪いのか、かなり奥まった感じで聞こえる。金管はもっと歯切れよく聞こえていいはずだし、《ジュピター》の静かな部分ではあまり聞こえて欲しくない低音の伴奏が突出して聞こえてしまった(しかもかなり不安定)。

しかし、「堅気の人たち」の前であのマスゲーム的な振り付けはいかがなものかと思うよ。