円谷プロ作品「怪奇大作戦」に関するホームページを見ていて見つけた本。面白そうだったので注文してみた。
ちょっとした特撮マニアなら、例えば「ウルトラセブン」の第12話「遊星より愛をこめて」や「怪奇大作戦」の第24話「狂鬼人間」が欠番扱いになっていて、一般的には見ることのできない作品になっていることは知っている。この本ではそういった作品がなぜ欠番になってしまったのかということを細かく検証している。
ちょっと前に読んだ「放送禁止歌」という本でも感じたことであるが、表層的な部分だけをとらえてマスコミを批判する糾弾者と、それを深く考えることなく「臭いものに蓋」式に「自主規制」してしまうマスコミという構図は、実は無自覚的に表現者を抑圧しているのではないかと思う。
(例えば注意深く読んでみると、上記のウルトラセブン第12話が欠番となる発端となった抗議がいかに論理的に捻じ曲がったものであるかわかる。)