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イマジン・プロジェクト
通勤音楽メモ。 先日購入したハービー・ハンコックの新譜「イマジン・プロジェクト」です。 イマジン・プロジェクト 豪華なゲストを呼んでの一大コラボレーション!というパターンは、ジョニ・ミッチェルへのトリビュートである前作「リヴァー」とか、その前の「ポシビリティーズ」のパターンを踏襲しているようです。 (「リヴァー」はちょっと食指が動いたのですが結局買わずにいたのでした …) 最近の洋楽には疎いので共演者は知らない人が多いのですが、タイトルにもなっているジョン・レノンの《イマジン》、ピーター・ゲイブリエルの《ドント・ギヴ・アップ》、ビートルズの《トゥモロー・ネヴァー・ノウズ》、ボブ・ディランの《時代は変わる》あたりが並んでいると、やはり興味はそそられます。 で、感想ですが、一言で言うと decorative ではあるが creative ではないな、ということ。ゴージャス過ぎて、隙がなさ過ぎて、「こういうもん作れば売れるでしょ?」というセレブ感が少々鼻についてしまいました。結局、上記のレパートリーにしても、それを選択することの必然性や意外性のようなものが感じられなくて、なんかハービーの掌の上で喜ばされているなあ、という感じです。 まあ、心地よいことは心地よいのですが、70歳を過ぎたおじいさんに昔のようなとんがった作品を期待する方が無理なのでしょうか?
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衝動予約
タワーレコードのメルマガを読んでいたら、こんなボックスが発売されるそうで。手近なオンラインショップを調べたところ、amazon.de (42.99ユーロ)よりも amazon.fr (39.95ユーロ)の方が安かったのですが、送料を加えると amazon.de の方がわずかに安くなるのでこちらで予約してしまいました。 Jazz Box Set: 25 Original Albums コロンビアレーベルのジャズの名盤を25枚集めたボックスセットです。内容はというと、 ルイ・アームストロング『Louis Armstrong Plays WC Handy(1954年)』 サラ・ヴォーン『Sarah Vaughan In Hi-Fi(1955年)』 アート・ブレイキー『Art Blakey & The Jazz Messengers(1956年)』 ビリー・ホリデイ『Lady In Satin(1958年)』 マイルス・デイヴィス『Kind Of Blue(1958年)』 デイヴ・ブルーベック『Time Out(1959年)』 デューク・エリントン―カウント・ベイシー『First Time(1961年)』 ヘレン・メリル『Parole e musica(1961年)』 チャールズ・ミンガス『Tijuana Moods(1962年)』 チェット・ベイカー『Chet Is back(1962年)』 セロニアス・モンク『Monks Dream(1962年)』 ソニー・ロリンズ『Sonny Meets Hawk(1963年)』 マーシャル・ソラール『At Newport ’63(1963年)』 ポール・デズモンド―ジェリー・マリガン『Two […]
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打ち上げ(好きな言葉は「初回限定」です)
とりあえず仕事が一段落したので打ち上げ。期待通り(?)宴会に行く前にCDをば。 最近リリースされたハービー・ハンコックのベスト。ハービーの全キャリアを把握しているわけではないのだが、やはりこのCDに含まれている作品の大半は聞いたことがある、というかアルバムで持っている。 いわゆる新主流派の流れを汲む《ウォーターメロン・マン》《カンタロープ・アイランド》《処女航海》(このあたりはブルーノート)、ファンキーな《カメレオン》《ロック・イット》など。 最近出たジョニ・ミッチェルのトリビュートもえらい評判がいいようだが、まだ聞いていない。 で、このCD、最近話題のSHM-CDである。車で聞いただけなのだが、そう言われると音の粒立ちがはっきりしているように思う。
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今年のベスト7
おそらく今年はもう CD を買うことがないと思うので、思いつくまま今年のベスト7を選んでみた。ベスト5にしようとすると外せないモノばかりだし、かといってベスト10にするのは無理矢理突っ込んでいる感じになってしまうので中途半端な数になってしまった。(順不同です) BLUE MOON BLUE 軋轢 アウト・トゥ・ランチ ONJOプレイズ・エリック・ドルフィー・アウト・トゥ・ランチ 東京シャイネス(初回限定盤) [DVD] インヴェンションズ&ディメンションズ モダン・タイムズ(初回生産限定盤)(DVD付)
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クパティーノ日記(その2)
ちょっとサンノゼまで足を延ばしてみる。 アメリカに来る前にウェブで探してあって、ぜひ行ってみたかった中古CD屋があるのである。 主たる目的はブルーノートレーベルのアメリカ版のRVGリマスターを買うこと。 ある時期から後にリリースされたRVGリマスターのEU盤はCCCDでリリースされており、日本国内ではEU盤が跋扈している。US盤はなかなか見つから ないし、あったとしてもEU盤より割高なので「何だかなあ」なのである。特にハービー・ハンコックの「スピーク・ライク・ア・チャイルド」や「インヴェン ションズ&ディメンションズ」あたりはぜひ買っておきたかった。 と思っていろいろ探していると「中古CD全品25%OFF」という張り紙があった。 中古といっても、ほとんどのCDは「新品同様」と言えるくらい状態がよい。 そんなCDが普段は$8〜$10くらい、25%OFFだと$6〜$8くらいで買える。 あまり優先度の高くない非CCCD盤を買うよりは、聞きたいと思っていた盤を安く買った方がいいのではないか、と方針変更。 ホレス・シルヴァーとかアート・ブレイキーとかデクスター・ゴードンとかの超有名盤を買い込む。 最近出たビョークのリマスター盤も中古だと$10以下。 「ホモジェニック」「ヴェスパタイン」「メダラ」を買う。 デュアル・ディスクで、DVD 面にはプロモーション・ビデオも収録されている。 あと、リマスタリングしてボーナストラックを追加したジョン・レノンの「ロックン・ロール」も確か国内では CCCD だったはず。これも買う。 などなど、楽しくお買い物できました。 夕食は近くのバーベキュー屋で。 これもネットで探してかなり評判がよかったので行ってみた。 もっとカジュアルなレストランのようなものをイメージしていたのであるが、かなり胡散臭いというかローカル色が強い店だった。 クアーズと一緒に食べたバーベキューサンドウィッチはなかなか美味しかったけど。 「タクシー呼んでくれ」と言ったら「電話貸してやるから自分で呼べ」とのこと。 サンノゼに来るときに乗ったタクシーのドライバーから名刺をもらっておいてよかった。 これがなければ、どこに電話すればいいかすら分からなかった。 電話だし、英語が訛っているし(お互い様だ)ほとんど会話にならない。 とりあえず通りの名前と番地は伝えたし、(たぶん)「行く」と言っていたし大丈夫なのだろう。 ほとんど閉店しかかっている店の中で「万が一タクシーが来なかったらどうやって帰ろう?」と不安で待っていたのだが、15分くらい経ってから来てくれた。 おお、何か感動。
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ブルーノート
そういうわけで、ブルーノートの紙ジャケを探しているのだが、有名どころはさすがに見つからない。 そんな感じで amazon.co.jp を見ていたら、何と輸入盤(もちろんプラケース入り)ではリマスター盤が1000円で手に入るらしいことが分かった。東芝EMIから出ていた紙ジャケは約2500円なので、紙ジャケを2枚買うとこの輸入盤は5枚買えることになる。紙ジャケをプラケースで再販した国内盤でも1枚1500円である。 これはもう買うしかないと思い、何枚か買ってみた。紙ジャケには入っていないボーナストラックが入っていたり、セッションごとに収録されているためにオリジナルとは異なる曲順になっているものもあるが、このへんは好き好きだろう。私は貧乏性なので1曲でも多く入っていると得した気分になる。 注意すべき点もいくつかある。amazon.co.jp では US 盤と書かれていても実際には UK 盤のことがあるらしい。以下の4枚のうち、「ブルー・トレイン」を除く3枚は amazon.co.jp ではUS盤と書かれていたが、届いたのはUK盤だった。「ブルー・トレイン」はUS盤。 これなら特に問題はないのだが、タイトルによってはUK盤がCCCDになっている場合もあるらしいので要注意である。上記のようなことがあると、US盤だと思って買ったのに届いてみたらCCCDのUK盤ということもあり得るのである。 ちょっと調べてみたら、ハービー・ハンコックの「スピーク・ライク・ア・チャイルド」は価格の安いUK盤(下左)がCCCD、ちょっと値段の高いUS盤(下右)が非CCCDだそうである。これはまだちゃんとUK盤/US盤と書かれているからいいけど。 … と思ってちょっと調べてみたら、US/UK という表記は amazon.co.jp が手配する業者の国籍なので、その国の盤であるとは限らないということである。 Speak Like a Child (CCCD) / Speak Like a Child で、買ったものたち。 The Sidewinder At the “Golden Circle” in Stockholm, Vol. 1 Genius of Modern Music, Vol. 2 Blue Train どれもわざわざ紹介する必要のない名盤。 《サイドワインダー》は15年くらい前に(確か)ホンダのプレリュードのCMで弦楽四重奏バージョン(演奏はタートル・アイランド・ストリング・カルテット)を聞いたのが最初。ひょっとしてオリジナル・バージョンを聞いたのは初めてかも知れない。8ビートのこの曲は「ジャズ・ロックの走り」と言われているが、実は微妙にリズムがよれている。完全にロックのリズムになり切れていない感じ。 オーネット・コールマンの「ゴールデン・サークル」は今回いちばん聞きたかった作品。映画「スウィング・ガールズ」で竹中直人先生のオタク部屋にも飾られていた。 セロニアス・モンクも名前はもちろん知っていたものの、演奏はあまり聞いたことがなかったので。あまりにも奇抜なスタイルでの演奏であったために、ソロの自由度が狭められることを嫌ったマイルス・デイヴィスが「俺がソロを吹いているときにはバックで弾くな」と言ったのは有名な話。 コルトレーンの「ブルー・トレイン」はブルーノートに吹き込んだ唯一のリーダー作。後の求心性のようなものはまだあまり感じられない若い演奏である。 副読本として、こんなのも買ってみました。 […]