そういうわけで、ブルーノートの紙ジャケを探しているのだが、有名どころはさすがに見つからない。
そんな感じで amazon.co.jp を見ていたら、何と輸入盤(もちろんプラケース入り)ではリマスター盤が1000円で手に入るらしいことが分かった。東芝EMIから出ていた紙ジャケは約2500円なので、紙ジャケを2枚買うとこの輸入盤は5枚買えることになる。紙ジャケをプラケースで再販した国内盤でも1枚1500円である。
これはもう買うしかないと思い、何枚か買ってみた。紙ジャケには入っていないボーナストラックが入っていたり、セッションごとに収録されているためにオリジナルとは異なる曲順になっているものもあるが、このへんは好き好きだろう。私は貧乏性なので1曲でも多く入っていると得した気分になる。
注意すべき点もいくつかある。amazon.co.jp では US 盤と書かれていても実際には UK 盤のことがあるらしい。以下の4枚のうち、「ブルー・トレイン」を除く3枚は amazon.co.jp ではUS盤と書かれていたが、届いたのはUK盤だった。「ブルー・トレイン」はUS盤。
これなら特に問題はないのだが、タイトルによってはUK盤がCCCDになっている場合もあるらしいので要注意である。上記のようなことがあると、US盤だと思って買ったのに届いてみたらCCCDのUK盤ということもあり得るのである。
ちょっと調べてみたら、ハービー・ハンコックの「スピーク・ライク・ア・チャイルド」は価格の安いUK盤(下左)がCCCD、ちょっと値段の高いUS盤(下右)が非CCCDだそうである。これはまだちゃんとUK盤/US盤と書かれているからいいけど。
… と思ってちょっと調べてみたら、US/UK という表記は amazon.co.jp が手配する業者の国籍なので、その国の盤であるとは限らないということである。
Speak Like a Child (CCCD) / Speak Like a Child
で、買ったものたち。
The Sidewinder
At the “Golden Circle” in Stockholm, Vol. 1
Genius of Modern Music, Vol. 2
Blue Train
どれもわざわざ紹介する必要のない名盤。
《サイドワインダー》は15年くらい前に(確か)ホンダのプレリュードのCMで弦楽四重奏バージョン(演奏はタートル・アイランド・ストリング・カルテット)を聞いたのが最初。ひょっとしてオリジナル・バージョンを聞いたのは初めてかも知れない。8ビートのこの曲は「ジャズ・ロックの走り」と言われているが、実は微妙にリズムがよれている。完全にロックのリズムになり切れていない感じ。
オーネット・コールマンの「ゴールデン・サークル」は今回いちばん聞きたかった作品。映画「スウィング・ガールズ」で竹中直人先生のオタク部屋にも飾られていた。
セロニアス・モンクも名前はもちろん知っていたものの、演奏はあまり聞いたことがなかったので。あまりにも奇抜なスタイルでの演奏であったために、ソロの自由度が狭められることを嫌ったマイルス・デイヴィスが「俺がソロを吹いているときにはバックで弾くな」と言ったのは有名な話。
コルトレーンの「ブルー・トレイン」はブルーノートに吹き込んだ唯一のリーダー作。後の求心性のようなものはまだあまり感じられない若い演奏である。
副読本として、こんなのも買ってみました。
ブルーノート・レコード―史上最強のジャズ・レーベルの物語 (朝日文庫)