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リージョンフリーDVDプレーヤー
某PCショップのDVDプレーヤーを購入。浜松店には在庫もあったし、たまたまセールだったらしく通販価格の2000円引きで売られていた。 確かに何の問題もなくリージョン1(北米・カナダ仕様)のDVDを再生することができた。少なくとも29インチのブラウン管で見る限り、画質もまったく問題がない。 PALなども再生できるそうなので、輸入DVD購入に拍車がかかりそうである。
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追悼:上浪渡さん
元NHKディレクターで音楽評論家の上浪渡さんが亡くなられた。 高校生の頃、確か日曜日の夜11時くらいから放送されていた「現代の音楽」という番組で私は初めて現代音楽というものに触れたのであるが、この時に案内役をされていたのが確か上浪さんだったと記憶している。もはや、オープニングに使われていた「六声のリチェルカーレ」(バッハ=ウェーベルン)以外そこでどんな音楽が放送されていたのかまったく覚えていないのであるが、寝る前のひととき、明かりを落とした部屋の中でヘッドフォンで聞く得体の知れない音楽と上浪さんの穏やかな語り口から、未知の世界へ漕ぎ出してゆく静かな興奮を得ていたことははっきりと覚えている。 この時は上浪さんがどういう経歴を持つ人か知らなかった(し、特に知ろうとも思わなかった)のであるが、近年、書籍「電子音楽・イン・ジャパン」やCD「音の始原を求めて−塩谷宏の仕事−」でようやくその業績を知った次第である。 私の思考/嗜好に少なからず影を落としている方として、その業績を称えご冥福を祈りたい。合掌。
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浜松交響楽団第53回定期演奏会
プログラムはリヒャルト・シュトラウスの《ドン・ファン》とブルッフのヴァイオリン協奏曲とホルストの《惑星》。《ドン・ファン》はやはり弦が大変そう。 もうちょっと余裕がないと匂い立つような響きが出てこないのではないだろうか。一生懸命演奏しているという感じの方が先に出てしまっている。ブルッフは ….. うぅん、初めて聞いたけどこういう曲はちょっと苦手。《惑星》はかなり表現がダイナミックでわかりやすかった。特に「土星」あたりはCDで聞いていると必 ず眠くなってしまうのだが(笑)、この演奏で面白さを再確認できた。全曲を通してフルートパートのアンサンブルの確かさが目立っていたように思える。アン コールの《スター・ウォーズ》にはびっくり。
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浜松ウィンドオーケストラ第2回定期演奏会
都合により第3部の《青銅の騎士》(グリエール)しか聞けなかった。ううん、全体的に未整理という感じ。特にバレエ音楽は短い曲で構成されているか ら、各曲の音楽的なストーリー(バレエの筋という意味ではなく音楽的な起伏という意味で)を考えないとただ曲を並べただけになってしまう。 サウンドとしてはクラリネットとサクソフォンのアンサンブルによるバランスがよい。ここが中心になった時には充実した響きがする。サポートスタッフとして協力していますし、お互い切磋琢磨してがんばりましょう。
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SKETCH SHOW
SHIBUYA-AX で行われた「SKETCH SHOW」のライブを見に行く。 CD では電子音主体の音作りが目立っていたのであるが、ライブではやはりアコースティックな面が強調される。サポートメンバーとして参加している小山田圭吾の ギターの存在感は決して小さくない。終電に間に合うように残念ながら途中で帰ってしまったのであるが、特に前半のルーツ・ミュージックっぽいまったりとし た雰囲気がいい意味で期待を裏切ってくれた。まさかユーフォニアム(とコルネット持ち替え)が編成に含まれているとは。
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ロンドンBBCポップスオーケストラ
そういうわけで、「コンプリート・モントルー」を買って以来、少しマイルスにはまっています。マイルス・デイヴィス本人あるいは共演者など周辺にいた人へ のインタビューを通してマイルスの生涯を追うという本。クインシー・トループの「自伝」より本当のことが書かれているかも知れないという罠(笑)。 マイルス・デイヴィスの真実 ロンドンBBCポップスオーケストラを聴きに行く。全く聴きに行くつもりはなかったのだが、妻の知人が急遽行けなくなったということでチケットを譲ってもらった次第。席はバラバラだったのだが、私の隣に座ったのは同じ吹奏楽団の団員だった(笑)。 第1部はジョン・ウィリアムズの作品を中心とした映画音楽(《利家とまつ》も)、第2部はプロムスの再現ということで、ウォルトン、エルガー、RVWからビートルズまでイギリスの作曲家を中心としたプログラム。 率直に言って期待していた以上に楽しめた。よくよく考えてみると、オーケストラの演奏会でよく取り上げられる古典的なレパートリーに比べれば、映画 音楽などの方が遥かに管楽器が活躍するのである。弦楽器奏者も少ないので(例えば第1ヴァイオリンは8人だったので通常編成の半分?)、それぞれの管楽器 の音色を楽しむことができた。金管の強奏はかなり鳴らしていたのであるが、決してうるさくなく包み込むようなやわらかい響きだったのはイギリスならではの 鳴らし方だったのかな?木管は3管、金管はそれぞれトップにアシをつけていたようだ。木管はアルト・フルートやコントラ・バスーンがかなり活躍し、木管だ けのアンサンブルの部分でも充実した響きがあった。 吹奏楽的にはウォルトンの戴冠式行進曲《王冠》や、RVWの行進曲《海の歌》を聴けたのが収穫。このあたりの曲や《威風堂々第1番》などはもっと厳かに演奏されるのかと思ったら、行進曲っぽい拍子感を大事にし、あっさりとしたフレーズの歌わせ方だった。 あと、日本(というか浜松かな?)では、こういうセミ・クラシック的なコンサートに対して聴衆がどう振舞えばいいのか戸惑いがあるように思える。コ ンサートの後半では演奏者もリラックスしてきて(トロンボーン奏者は小さなユニオン・ジャックを振りながらスライドを動かして演奏していたし(笑))手拍 子なんかも自然に起こってきたのであるが、それまでは「一緒に演奏を楽しむべきか」「神妙に演奏を聞くべきか」という葛藤に多少居心地の悪さを感じた。日 本人の司会者を立てるだけで、このへんはかなり楽しいステージになると思うのだが。 5年くらい前にロンドンでロンドン交響楽団のニュー・イヤー・コンサートを聞いたことがあるのだが、指揮者はいろいろなおしゃべりをするし、子供は指揮台にあがるし、聴衆は歌を歌わせられるしで、演奏者と聴衆が一体になっていたということを思い出した。
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空軍バンドCD2枚
空軍バンド関係のCDを2枚ゲット。 From This Moment On / アメリカ空軍バンド (BOL-0103) 昨年のミッドウェストで配布されていた空軍バンドのCD。ミュージカルナンバーから構成されている。 Fireworks for Band / アメリカ空軍戦術航空軍バンド (MCD-848) 現在、アメリカ空軍バンドの指揮者を務めているロウェル・E・グラハムが以前指揮していたバンドのCD。1990年の録音とある。ホルジンガーの《危険な空を制圧するために》、デロ=ジョイオの《ハイドンの主題による幻想曲》、パーシケッティの《交響曲第6番》、バーンズの《パガニーニの主題による幻想的変奏曲》など、重めの内容の作品が収録されている。サウンドは軽めというか、とても楽そうに吹いている。(どの曲も大変なはずなんだけどな。)1曲だけアイラ・ハーシェンが編曲した《3/4拍子のブロードウェイ》というポップス・ナンバーが収録されている。タイトル通り《マイ・フェイヴァリット・ソング》や《I Feel Pretty(だっけ?ウェスト・サイド・ストーリー)》など 3/4 拍子のブロードウェイ・ナンバーを集めた曲である。
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今日買ったもの(ショスタコーヴィチ/クセナキスなど)
久々に上京したので買出し。 ショスタコーヴィチ:交響曲全集(11枚組) ショスタコーヴィチの交響曲全曲(全11枚)が国内盤1枚ほどの価格で買える。(新宿TOWERでの購入価格は2850円) まだ 1、2、5 しか聞いていないが概ねよい。全体的な楽器バランスを考えると木管楽器(特に高音)がかなり大きめなのだが、金管も出るところは出ているし大きな問題ではない。端正にまとめられているので「圧倒的な音量感」を期待すると少し物足りないかもしれないが、しっかり作品に向かい合っているという意味では好感が持てる。とりあえずショスタコーヴィチの交響曲を全部聞いてみたいという人には投資するだけの価値があるコストパフォーマンスだと思う。 Xenakis: Metastasis; Pithoprakta; Eonta いわゆる「ユージエオンタ」の再発盤。ちょっと前にYahoo!オークションで出品されていたが落札しなくてよかった(笑)。(新宿TOWERでの購入価格1190円だったかな?) 金管五重奏とピアノのための「エオンタ」が収録されている。クセナキスの弟子でもある高橋悠治はこの曲の初演者でもある。 ***** 御茶ノ水オーディオユニオンでレイカのレコードクリーナーお試しセットを購入。「高い」という人はいるが「効果がない」という人はいない優れもののレコードクリーナーらしい。とりあえず藁にもすがる思いで買ってみる。これで中古レコードの音がよくなればよいのだけれど。 ***** 銀座・山野楽器で今はなき Rene Gailly の吹奏楽CDを4枚購入。全部で何枚あるのかな? ***** ヤマハ銀座店では、地元ではなかなか見つからない「ブラスバンドの社会史」を購入。ヴァン=デル=ローストの「シンフォニア・ハンガリカ」のミニチュア・スコアが意外な安値で売っていたのでこれも購入。たまたま外囿祥一郎さんのインストアライブがあったのでのぞいてみる。 ブラスバンドの社会史―軍楽隊から歌伴へ (青弓社ライブラリー)
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伊藤康英さん三昧
会社を休んで(^_^;)伊藤康英さん漬けの一日。 まずは午後から行われたレクチャーコンサート。平日昼間ということでなかなかシビアな観客数であったが(^_^;)、その分ざっくばらんな話が聞けた。伊藤作品からは《抒情的「祭」ファンタジー》《歌》《木星のファンタジー》《琉球幻想曲》などを披露。《木星のファンタジー》のコード進行が V6 の「Take Me Higher」から取られたという話は意外だった。ご子息が「ウルトラマン・ティガ」が好きでよく見ていたそうで(笑)。そうそう、伊藤さんのレクチャーコンサートではお馴染みになったモーツァルト風《大きな栗の木の下で》は、ついに楽譜まで作られてしまった。 夜は航空自衛隊中部音楽隊の定期演奏会。第25回定期演奏会を記念して伊藤さんに委嘱された作品が初演される。《コラール幻想曲》。グレインジャーも吹奏楽編曲しているバッハのコラール《おお汝、その罪深きを悔い改めよ》を下敷きにした作品である。 この曲を最後にしばらく吹奏楽曲を書くのを止めるそうで、高校時代の思い出でもあるこのバッハのコラールを使おうと思ったそうである。吹奏楽のための、いわば区切りの作品でこのコラールを引用するあたり、「汝」とは誰なのか?「罪」とは何なのか?を詮索するとなかなか楽しい(笑)。まあ、私の詮索はそんなにうがった見方ではないと思っているのだが … また後日うかがったのであるが、伊藤さんが大学時代に作曲したオラトリオ《第七の封印》も引用されているとのこと。こちらは聴いたことがないのでどこでどういう風に引用されているのかわからなかったが ….. 内容は題名が示すようにバッハのコラールがほとんどそのままの形で引用され、それが自由に変奏されるような形式。突出した派手なクライマックスがないかわりに、(伊藤さんもおっしゃっていたように)緊張感のある音楽がずっと持続されていく。最終部では再びコラールが演奏されるが、これもバッハの音楽に対して手は加えられていないという。朗々と演奏されるコラールを聞いているうちに、伊藤さんが母校のために書いた《ジュビリー・シンフォニー》の第2楽章のタイトルである “Remembrance – Farewell” という言葉を思い出した。「回想 – 別離」。吹奏楽に対する伊藤さんの惜別の辞のように思えてならない。コラールが盛り上がったあと、金管楽器が次々とミュートをつけ、全合奏の ppp で曲を閉じるのが効果的。何ともいえない余韻を残す。 惜しむらくは、指揮者がおそらくこの作品を完全に消化していなかったと思われること。全曲の構成を考えると、もっと感動的に仕上げる余地を残していたと思う。(途中変拍子が続く部分はあるし、最後はかなり遅いテンポなので振るのは難しいそうだけどね …..) その他の曲は樽屋雅徳《絵のない絵本》、セルジュ・ランセン《マンハッタン交響曲》、ビゼー(淀彰編曲)の《カルメン》組曲。しかし、毎回思うけど、このバンドは渋いプログラムだね(笑)。最初から最後までソロ吹きっぱなし、ハイトーン吹きっぱなしのトランペットのトップの方、ブラヴォー! ***** ということで街へ出たついでに。 山下達郎 LP-BOX [12 inch Analog] 以前の日記にも書いた山下達郎の再発アルバムのアナログボックス。まずは「ぎりぎりで予約したので初回入荷できずに完売」という連絡が入った。他店で見つけたものの、この時は思いとどまって購入せず。「ま、いいか。」ということでこのために確保していた予算を別に使ってしまった。その後「入荷したのですが、どうされますか?」という連絡。以下の件でショップにご迷惑をかけてしまったのでさすがにキャンセルするわけにはいかんというわけで購入した次第。 やっぱり、CDと違ってアナログ盤には文字通りのボリューム感と「買った!」という充実感がある。おそらくCDとは異なる未収録曲が収録されたボーナスディスク以外は針を通さないと思うのだが(^_^;)。 テルミン コレクターズBOX [DVD] すみません。コレクターズボックスが出ることを知りませんでした(_0_)。通常盤を予約しておきながら、再度コレクターズボックスを注文するというわがままなことをしてしまいました(_0_)。ごめんなさい、Mさん。 映画「テルミン」の DVD と、テルミン奏者といえばこの方たち、元女王クララ・ロックモアと現役女王リディア・カヴィナの演奏する映像を収めた DVD 「テルミン演奏のすべて」と、クララ・ロックモアの演奏を収めた CD の3枚組。かれこれ10年近く前、冨田勲さんの講演会を聴きに行った時に、若かりしクララ・ロックモアの映像を見たのがテルミンとの出会いだったと思うのだが、残念ながらこの映像は含まれていないようだ。(映画本編には使われているのかな?) COMICA 「LIFE」の時にもやっていたけど、これはスケッチ的な位置付けなんだろうな。秋には「正真正銘の」オリジナル・ソロアルバムがリリースされるというし。(じゃあ、これは「正真正銘」ではないのか(笑)?)内容を希釈する方向でのバブリーなマーケティングに対して、まず抵抗を感じる。 全体に散漫な印象で、これで3000円はちょっとな … というのが正直な感想。ジャンルとしてはアンビエントといえるのだろうけど、ジャケットワークなども含めて何をやりたいのかよくわからない。 ナクソスの日本人作品集を聞いていたので《朱鷺に寄せる哀歌》がちょっと頭をよぎりました(笑)。
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日本作曲家選輯第一弾
日本管弦楽名曲集 ナクソスからリリースされる「日本作曲家選輯」シリーズの第一弾。やっと買った。 外山雄三の《ラプソディ》、近衛秀麿が雅楽からオーケストラへ編曲した《越天楽》、伊福部昭の出世作とも言える《日本狂詩曲》、小山清茂の《木挽歌》など日本を想起しやすい曲想の作品が多く収められているのは世界戦略の一環なのだろう。ほとんどの作品がすでに音源のある作品ばかりなので、邦人作品愛好家から大いに歓迎される内容ではないと思うのだが、まあ、トップバッターとしては無難な選曲なのだろう。演奏は無難にまとめられて淡白な感じもするが、変な色がつくよりはこういうニュートラルなアプローチでもいいと思う。 芥川の《交響管弦楽のための音楽》は初めて聴いたのであるが、第2曲が非常にかっこいい。ちょっと洗練された伊福部のような感じ(笑)。芥川氏の風貌や味も素っ気もないタイトル(笑)からはこの作風は想像できない。 とにかく、このシリーズに関しては、豪華絢爛なメニューを見せられて、期待以上でも以下でもないオードブルにそれなりに満足して、「早く次の料理を持ってこんかい!」状態。全部買うので予定通りにリリースしてください。>> ナクソス