バルセロナ日記(その1) エル・クラシコ

そういうわけで、スーペルコパ第2戦のエル・クラシコを観戦するためにバルセロナへ。

もともとは日本人学校が秋休みになる10月あたりにスペインへ旅行しようと考えていたのだが、夏休み中にいわゆる「クラシコ」がバルセロナで開催されることがわかった。つまり昨シーズンのリーグ戦の勝者であるFCバルセロナと、カップ戦の勝者であるレアル・マドリーが、ホーム・アンド・アウェイでスーペルコパ(スペイン版のゼロックス・スーパー・カップといったところか)で対戦する。

リーガ・エスパニョーラの公式戦としてのクラシコは日程的に見に行けそうにないし、そもそもチケットが入手できるかどうかもわからない。今回のスーペルコパの試合は、息子がソシオなのでチケットの優先販売でかなりいい席が買えそうだし、またソシオ本人だけであるがチケット価格も割引になる。

クラシコを見るには絶好の機会だと思い、急きょ休暇を取得してバルセロナへ4泊5日で出かけることにした。

そもそも、どうしてこういう日程が組まれたのか非常に疑問なのであるが、8/16(火)と8/17(水)にはUEFAチャンピオンズリーグの予選が開催される。UEFA 主催の試合が行われている時に公式戦を行うことができないらしいので、このスーペルコパ第2戦はなんと午後11時に試合が開始される。普通に試合が終わっても終了時刻は午前1時である。

午後6時くらいにホテルにチェックインして、とにかく息子はできるだけ寝かせることにした。ちなみに試合終了後の治安や安全のことを考えて、予約したホテルは会場であるFCバルセロナのホームスタジアム、カンプ・ノウから徒歩圏内。午後8時頃から鳴りものや応援の声が鳴り響いてなかなか寝付けない。息子が途中で起きなかったのはありがたかったが。

午後10時過ぎにカンプ・ノウ入り。クラシコだからお客さんのテンションが高いのか、スペインのサッカー観戦マナー(?)がそもそも激しいのかわからないが、試合前のウォーミングアップの段階から相手チームの選手がピッチに姿を現わすと激しいブーイングが浴びせられる。ちなみにドイツと違ってスタジアム内ではアルコール飲料は売られていない。

まあ、試合はいろいろなところでレポートされているので細かく書かないが、まずはメッシのスルーパスからイニエスタが抜け出してのシュートで1-0。エズィルのフリーキックからのこぼれ球をクリスティアーノ・ロナウドが押し込んで(というかセルヒオ・ラモスが押し込んだ球にちょっと触っただけという気もするが)1-1の同点。シャビのコーナーキック→ピケの見事なヒールパスからメッシが押し込んで2-1。カカ(そういえばレアルにいたんだ …)のコーナーキックのこぼれ球(シャビに当たった球がレアルの選手の前に転がってしまった)からベンゼマが入れてまたまた2-2の同点。このまま終わってしまったら延長(=さらに終了時刻が遅くなってしまう)という終了間際にイニエスタ→セスク→メッシと途中出場のアドリアーノのワンツーからメッシが入れて3-2。

メッシの2得点(と1アシスト)はさすがという感じだったし、個人的に好きな選手であるイニエスタの華麗な技も見られたし、最終的にバルサは勝ったし、で大満足の試合内容だった。マルセロによるセスクへの悪質なタックルは何だかな … だったが。

そのセスクであるが、月曜日(つまりスーペルコパ第1戦の翌日)にバルセロナ入団が発表されたばかりだったが、この日はすでにベンチ入り。まあ、ほとんどの選手とはスペイン代表で一緒にプレイしているから連携なども特に問題はないのだろう。ビブス姿でアップを始めた時に場内からどよめきが起こり、ユニフォームに着替えて途中出場する時にまた大きなどよめきが起きた。こういう瞬間に立ち会えたこともうれしい。

息子はと言えば、さすがに途中は眠そうだったが、試合の後半から覚醒してきて、メッシが入れた3点目の場面では他のサポーターと一緒に「メーッシ!メーッシ!」の大コールを叫んでいた。

まあ、ほとんど一方的な試合だったので試合後も大きな混乱はなく、サポーターの集団に混じって無事ホテルまでたどり着くことができた。

 

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