日別アーカイブ: 2011 年 2 月 8 日

デュティユーかなりよい

というわけで、ヤン・パスカル・トルトゥリエ指揮BBCフィルハーモニー管弦楽団によるアンリ・デュティユー管弦楽作品全集を聞いている。

ちなみに「管弦楽作品全集」と銘打たれているものの、1916年生まれのデュティユーは存命で、この作品集は1992年から1998年にかけて録音されたものなので、それ以降に書かれた作品は収録されていない。最新作(らしい)《Le Temps L’horloge》いたっては90歳を超えてから書かれた作品である。

それはさておき、ディティユーの音楽はかなり気に入った。もちろん「ゲンダイオンガク」に属する音楽なのだが、作風は保守的といっていだろう。鍵盤打楽器も含めた打楽器の多彩さが特徴になっている部分はあるが、内容的にも形式的にも奇をてらうようなことはやっていない。

特徴的だな、と思ったのは和音の美しさとリズムの先鋭さ。

もちろん機能和声的な動きはほとんど聞き取れないのであるが、刹那刹那の響きと、それの移ろいゆくさまが官能的である。「旋律の美しさ」を聞くのではなく「組み合わせられた音の美しさ」を聞くという意味で、無調であることの必然性を感じる。しいて挙げればアルバン・ベルクに通じるところがあるのかな。

あと、最近何となく現代音楽ばかり聞いているのだが、多くがドイツの作曲家による作品である。ドイツの作曲家だけの傾向ではないのかも知れないけれど、作品が持っている律動(端的に言ってしまうとスピード感といえるのか?)があまり感じられない。かなりスタティックに音が推移していくような印象がある。デュティユーの作品には時間的に前へ前へ進もうとするダイナミズムが感じられるのである。

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ちなみにモーツァルト大全集170枚組の方はというと、内容をチェックしながらMacに取り込み中。昨年買ったホグウッドのモーツァルト交響曲全集(11枚組)でダブりがあったので、やはりチェックせずにはいられないのである。

「今までにもそんなこと(ボックスでのダブり)があったの?」と聞いて、少し考えた後「あ、全部聞いてなきゃ分かんないよね」と鼻で笑った妻。はいはい、DG111枚もブラームス大全集46枚組もCHANDOS30枚組もDHM50枚組もちゃんとチェックしますよ(そのうち)。