人事から社員全員に通達がありました。「余っている有休は今年中に使うように。今年中に使うのが無理な場合は3月までに使う前提で予定を入れて下さい。」ということでした。すでに「計画的有休消化」に入っている人も多いようで、職場はかなり静かです。
ということで、「週に一度のカリーブルストの日」はボスとStefanと。「もし、ドイツ語を習得したいと思っているんだったら我々もヘルプしながら会話するようにするけど。」というありがたいお言葉をいただいてドイツ語の話題になりました。「習得したいと思っているんだけど、まずヒアリングが大変だし、あとはグラマー(いわゆる4つの格ですね)もなかなか理解しにくいし …」みたいな話をしたら、まず「北ドイツの人たちは単語の後半を省略するから聞き取るのが大変かもね」、ということを言われました。例えば(ごく単純な例ですが)「nicht」という単語があったら、「nich…」くらいまでしか発音しないので、話の流れから単語を予測しているのだそうです。格については「ドイツ人でも時々曖昧になるから心配しなくてもいい」と言われたのですが、これも大丈夫なのかなあ?それから、ドイツ語の単語が連結されてどんどん長くなるというのは知っていたのですが、文自体もいくつかの文が連結されて長くなっていくことがあるのだそうです。「あいつ(とあるエンジニア)のレポートは3ページくらいで一つの文になっているからなあ …」という冗談も言っていました。
まあ、だんだん聞き取れる単語の数が増えてきて、それによって内容も少しずつわかることがあるのですが、先は長いです。
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夕飯後、ワインをちびちび飲みながらDVDで「ベルリン・天使の詩」を見ました。
率直な感想としては、いまいちピンと来ませんでした。前半(天使が天使であるとき)の形而上的な会話と、後半(天使が地上に降り立ったあと)のラヴストーリーのちぐはぐさが気になります。眠気を誘う(笑)前半をこらえると、いざ人間となった思いを遂げようとする(元)天使のエピソードが始まるのですが、前半の踏みしめるような緊張感に比べるとなんとも軽過ぎるように思います。加えて、いちばん最後の男女二人の会話はこの映画の本質的なところを語らせ過ぎなのではないかと。このアンバランスさも狙いなのかも知れませんが、もうちょっとまとめようがあったのではないかなあ。
もちろん素晴らしいシーケンスもたくさんあります。要所要所を締めるピーター・フォークの演技はやはり彼でなければダメだったのでしょうし、冒頭でカイザー・ヴィルヘルム教会の上に立つブルーノ・ガンツを見上げるシーンとか、まだほとんど草原だったポツダム広場でのシーンも美しいし。しかし、サーカスとはなぜ宿命的に哀しいのでしょうか。
あと細かいのですが気になった点。DVD自体はリマスターされて画質は綺麗になっているのですが、アメリカのマスターを使っているようで、冒頭でタイトルが「Wings of Desire(英題)」が出ると、ちょっとガクッときます。やはり原題(ドイツ語)の「Der Himmel über Berlin(The Sky over Berlin)」でないと。