演奏会その15: グバイドゥーリナ作品展(その2)

午前中はまったりと洗濯をしながらちょぼちょぼと「バンド・クラシック・ライブラリー」の原稿書き。自宅や実家と Skype をしていたのであまり進まなかったのですが …

ええと、どうでもいいことですがお役に立つかもしれないのでメモしておきます。実家の PC で Skype を 4.0.0 から 4.1.0 にアップデートしたらビデオが片方向しか通らなくなったそうです。最初は実家からの絵がこちらに届かなかったのでカメラが壊れたのかと思っていたのですが、別の日にはこちらの声だけが実家に届いてビデオが届かないということがありました。実家の PC は Celeron 2GHz / 2GB RAM / Windows XP SP3 らしいのですが、どうもこのスペックだと処理が追いつかないのでどちらかのビデオだけを処理しているのではないか、という結論に至りました。とりあえず Skype のバージョンをもとに戻したら解決したようです。Skype の旧バージョンは例えばこちらからダウンロードできます。

http://www.filehippo.com/download_skype/

それから、私は MacBook(何世代前だ? …)に Mac OS X と Windows XP をインストールして使っているのですが、妻によると Mac の Skype より Windows の Skype の方がビデオが安定しているそうです。ということで、できるだけストレスを減らすべく最近は Skype を使う時は Windows を立ち上げるようにしました。

午後からはぼちぼち買い出しへ。今日は曇り空ですが、何とか雨にはならずに済んでいます。明日も明後日も演奏会なので夜は外食予定です。ですので、あまり買う物もなかったのですが、ふとチリ・コン・カルネを作ってみようと思い、材料 … とはいってもインスタントのソースの素とキドニー・ビーンズと牛挽き肉だけですが … を買ってみることにしました。

ということで、今日もロルフ・リーバーマン・スタジオで演奏会です。今日はちゃんと夕食を食べてから演奏会へ出かけようと思い、余裕を持って5時30分くらいにアパートを出ました(開演は午後8時)。時間も読めるし、あわよくばお酒でも飲みたい、と思い、今日は電車で行くことにしました。夕食は以前も行ったことのあるリストランテ「toto」です。

黒板書きのメニューを見せてもらったのですが、突然「あれ?タリアテッレとトルテローニって、どっちがどっちだったっけ?」と訳がわからなくなってしまいました。そこで給仕のお姉さんに「タリアテッレってどんなんでしたっけ?」と聞いたところ、まず「スパゲッティ。」と言って両手の手のひらを 1 cm くらいの間隔で平行にしました(「小さく前ならえ」の格好を想像してみて下さい)。そして「タリアテッレ。」と言って、その手を 10 cm 幅くらいに広げました。素晴らしくわかりやすいです(笑)。ちなみに「トルテローニは?」と聞いたら、親指と人差し指で◯を作ってくれました。タリアテッレにしようと決めたのですが Spargel(アスパラガス)はわかっても Flusskrebs がよくわかりません。「魚介類でー、イカじゃなくてー …」みたいな感じで説明してくれます(あとで調べたら川海老でした)。なんか連想ゲームみたいになってしまってすみません、ということでこれを注文しました。まあ、普通は白ワインも頼みますよね(笑)というわけで。

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Spargel はてっきり白アスパラガスだと思いこんでいて「まあ、季節外れだけどいいか …」と思っていました。なので、白アスパラガスと何かの魚介類をクリームソースででも和えたものが出てくるのかなあ、と思っていたら全然予想とは違うものが。プチトマトとグリーンアスパラとポロネギと先ほどの川海老を、塩コショーとハーブ(何だろ?)と白ワインのソースで和えたものでした。先週も思いましたが、やはりイタリア人が作るイタリア料理を食べるとすごくおいしいし、ほっとします。

また、このお店はこじんまりとしていて、過剰じゃない給仕がとても心地よいです。ということで調子に乗ってクレーム・ブリュレ(イタリア語では何と言うのだろう?)とエスプレッソを注文しました。

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さらにさらに、お勘定のあとに「何か食後酒飲む?アマレットとか何とかとかグラッパとかあるよ?」と言われたので、後先考えずにグラッパをもらってしまいました。お勘定のあとなのでサービスのようでした。

(息子にも教育しているのですが、私のモットーは「おいしい時にはおいしいと言おう。何かいいことがあるかも知れない。」です。)

12月に小曽根真さんと NDR の演奏会が同じロルフ・リーバーマン・スタジオであります。その時にもぜひ来たいお店です。ちなみに入ったことはないのですが、すぐ隣にもイタリアン・レストランがあるんですよね … 競合しないんだろうか?

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ということで、とても演奏会前とは思えない食べっぷり飲みっぷりになってしまいましたが、今回は余裕を持って7時20分頃に入場しました。昨日とは違い、当日券を求めるかなり長い列ができています。昨日の演奏会の反響があったのでしょうか?

Samstag, 24. Oktober 2009, 20.00 Uhr
Rolf-Liebermann-Studio, Hamburg
Konzert 2

Mitglieder des NDR Sinfonieorchesters
Leitung: Stefan Geiger
Solisten:
Hildegard Wiedemann, Sopran
Vytautas Juozapaitis, Bariton
Christopher Franzius, Violoncello solo
Sofia Gubaidulina, Aquaphon

  • Quattro für zwei Trompeten und zwei Posaunen (2本のトランペットと2本のトロンボーンのための四重奏曲)
  • “Am Rande des Abgrunds” für sieben Violoncelli und zwei Aquaphone (7つのチェロと2つのアクアフォンのための《破滅に瀕して》)
  • Risonanza für drei Trompeten, vier Posaunen, Orgel und sechs Streichinstrumente (Deutsche Erstaufführung) (3本のトランペット、4本のトロンボーン、オルガン、6つの弦楽器のための《レゾナンス》(ドイツ初演))

(pause)

  • Perception für Sopran, Bariton und sieben Streichinstrumente (ソプラノ、バリトン、7つの弦楽器のための《パーセプション》)

昨日の管弦楽作品に続いて、今日は室内楽作品を集めた演奏会です。ええと、入場して席に着いたとたん爆睡してしまいました … 幸い、今日は演奏が始まる前に客席にいるグバイドゥーリナさんを紹介する MC があったので、それで目が覚めました。おかげでかなり意識はすっきりしました。

1曲目のトランペットとトロンボーンのための《四重奏曲》は以前の演奏会でも聞いた作品なのですが、さすがに今回の方が安定していました。

2曲目の《破滅に瀕して》が今回の演奏会の白眉かなあ。ちなみにアクアフォンは以下のような楽器だそうです。中に水を入れてアンテナみたいな部分を弓で弾いて音を出します。ウォーターゴングの簡易版みたいな感じでしょうか、「ひゅいひゅい」といった感じの不思議な音がします。

http://www.sabar.com/graphics/img_p14_3.jpg

7人のチェロ奏者はソリストを中心にして、3人ずつ対象に配置されます。アクアフォンもその両外側に配置されます。昨日の《声 … 沈黙 …》もそうでしたが、こういうシンメトリカルな配置はよく使うようですね。この作品では、例の「怒りの日(Dies Irae)」の旋律が引用されていて、最初はバルトーク・ピチカートのような奏法で提示されます。メリスマの効いた(あるいは非西洋的と言ってもいいのでしょうか)線的な旋律を演奏するソリスト、それに時には寄り添い、時には対峙する他のチェリストたち、というような感じで構成されています。ソリストの演奏も素晴らしかったですし、ソリストの動きに的確に反応する他の奏者たちのアンサンブル能力も楽しめました。(アクアフォンは本当に効果音的な使われ方なのでアンサンブル的にはあまり重要ではありませんでした。)これも WERGO から録音が出ているようなので、あらためて聞いてみたいと思います。

あとの2曲は指揮者がいたのですが、はっきり言って指揮者が音楽を作れていなかったと思います。(あまり偉そうなことは言えませんが)指揮法的にはほとんど素人です。指揮が音楽に反映されるのではなく、奏者が作り出す音楽が指揮に反映されているような見え方でした。《レゾナンス》は楽器も多いですし曲自体の起伏も大きいので、楽譜通りに音にできればそれなりに聴ける音楽になると思うのですが、《パーセプション》の方は編成も弦楽器だけですし曲想もスタティックなので、各楽器へのキュー出しやミクロなレベルでのデュナーミクの指示だけでは音楽にならないと思いました。ソリスト(特にソプラノ)が素晴らしかったので余計に残念でした。

*****

ハンブルガー SV 情報です。今日は試合がありませんでしたが、1位のバイエル・レバークーゼンが引き分けたので、明日の試合に勝てば単独首位です。対戦チームは3位のシャルケです。なので、負けたりするとシャルケと順位がひっくり返ってしまいます …

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