演奏会その8: ベルリンフィル

ベルリンフィルの演奏会を聞くためにベルリンへ出かけました。ドイツに来てからは初めての「お泊まり」になります。

前の日にビールを飲んで早く寝たからなのか、ベルリンフィルの演奏会ということでワクワクしていたからなのか(笑)、夜中の3時頃に目が覚めてしまい、それから明け方まで眠れませんでした。それでもいつもの週末のように8時30分頃に起床、用意をして11時くらいにアパートを出ました。

12時頃の ICE を予約して、約1時間30分ほどでベルリンへ到着。まずは昼食ということで駅構内の簡単なシーフードのお店で鮭のソテーを食べました。もちろん、さっそくベルリンのピルスナーを。わりとドライな感じです。

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ベルリンを最初に訪れたのは1998年でした。その時のベルリン中央駅はまったく記憶に残っていないのですが、今の駅は新しい建物で、かなり機能的に作られています。(その時はプラハからベルリンに入ったのでひょっとして中央駅まで行かなかったのかも知れませんが。)

(後日付記:気になったので調べてみました。現在のベルリン中央駅はドイツワールドカップの開催に合わせて2006年に開業したのだそうです。見たことなかったわけだ。)

ドイツに持ってきた観光ガイドを見ると、ベルリン中央駅からブランデンブルク門まで行けるUバーン55号線は工事中ということになっていたのですが、2009年8月(つい先月ですね)に開業したそうです。今はまだベルリン中央駅→国会→ブランデンブルク門と3つの駅しかないのですが、今まで中央駅からブランデンブルク門まで行くにはちょっと迂回する路線しかなかったので、かなり便利になったようです。

ブランデンブルク門駅でSバーンに乗り換えると、次の駅がポツダム広場になります。ホテルはこのポツダム広場駅の一つ先のアンハルター駅の近くにあります。とりあえずチェックインして、部屋に荷物を置き、身軽になったところでまた電車に乗り、ポツダム広場周辺やブランデンブルク門周辺を歩いてみることにしました。

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11年前にポツダム広場を訪れたときは「ドイツ再開発のシンボル」のような形で大規模な工事が行われていました。近くに「INFO BOX」という建物があって、この工事計画を説明する展示がありました。ここも現在ではソニーセンターをはじめとする近代的な建物ばかりになっています。ポツダム広場駅からソニーセンターを抜けて行くと、その先にベルリンフィルハーモニーホールがあります。演奏会は8時からなので、明るいうちに行って写真を撮っておくことにしました。

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その後、また一駅戻ってブランデンブルク門駅へ。ここはかつて「ウンター・デン・リンデン(「舞姫」風に言うとウンテル・デン・リンデン)駅」と呼ばれていました。駅構内にもその名残りがあります。また、駅構内の壁ではブランデンブルク門にまつわる歴史もいろいろ書かれています。

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ブランデンブルク門から東にのびる通りがウンター・デン・リンデン通りです。実は11年前にはこの通り沿いのホテルに泊まったので、そのホテルを再確認しようと思って通りを歩いてみることにしました。
ということで、通りの東端の「博物館島」まで歩いてみたのですが、どうも見つかりません。あとで妻にその話をしたら「あんな、いかにも「東ドイツです」という雰囲気のホテルじゃ商売できるわけないからつぶれたんじゃない?」とのこと。そうなのかなあ?

バスで最寄りの駅まで行ってそこからホテルに戻ろうとしたのですが、なかなかバスが来ません。同じようにバスを待っていた人と話をしてみたところ「いろいろなところでデモをやっているからバスが遅れているみたいだ」とのこと。そういえば、ポツダム広場駅前でも何かやっていました。ドイツでは月末に総選挙があるようなので、そういうデモとか集会とかが多いのかも知れません。ということで、もう一度ウンター・デン・リンデン通りを逆方向に戻ってブランデンブルク門駅へ。なんか無駄に体力を使ったような …
ホテルで仮眠してからいよいよベルリンフィルハーモニーホールへ。軽く腹ごしらえということでポツダム広場駅近くのアーケード内でブラウニーとカフェラテをいただきました。

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7時30分くらいに入場。ロビーがとても広いです。キャパは2440席ということなのでホール自体はアクトシティ浜松より少し大きいという感じなのですが。また自分の席に通じる入り口がどこかよくわかりません。席は前から4列目で壁から7席目でした。ちょっと前かな。でも指揮者を見るにはいい席です。

Sat  12. September 2009  8 pm

Philharmonie

Berliner Philharmoniker

Sir Simon Rattle Conductor
Angela Denoke Soprano
Lars Vogt Piano

Alban Berg Lulu Suite: Adagio
Paul Dessau Les Voix for soprano, piano and orchestra
Dmitri Shostakovich Symphony No. 4

もう何と言ったらいいのでしょう?最高の体験でした。とにかくオーケストラの機動性の高さを感じます。ショスタコーヴィチの《交響曲第4番》。一所懸命予習しました(笑)。とにかくどの楽器も本気を出さないと曲にならない作品だと思うので熱演になるのは必然なのですが、だからこそベルリンフィルの底力を見ることができたのだと思います。特に4管編成にピッコロ2本とEbクラリネット、バスクラリネットを加えた(つまり総勢20人)木管セクションのアンサンブルが聞き物でした。

超細かい話で恐縮ですが、この曲はクライマックスのあと、弦楽器が弱音で演奏するハ短調の響きの中でチェレスタが分散和音を演奏しながら消えゆくように終わります。このチェレスタが最初はハ短調の構成音(C-Es-G)を演奏しているのですが、最後は(G→A→D)とハ短調から離れていったままで終わってしまいます。この放り出された感覚がものすごく後を引きます。

ワインヤード型のコンサートホールで聞くのはすごく久しぶりのような気がするのですが、いつも聞いているライスハレ(こちらは古式ゆかしいシューボックス)に比べると弱音の粒立ちがはっきり聞こえます。演奏者が発した音が空中に放り投げられてそれがそのまま自分のところに落ちてくるような。逆にフォルテが若干つぶれたというかマスクされた感じで聞こえるのは席がちょっと前だったからかも知れません。今度はもう少し後ろで聞いてみたいと思います。

やはり、ウィーンフィルもムジークフェラインザールまで聞きに行こうかなあ …..

余韻を楽しみたいと思ったので、ソニーセンターの中にあるビアレストランへ。しかし、ここは午後10時過ぎでも人がたくさんいます。自家醸造というヴァイツェンとジャガイモのスープを注文しました。

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ベルリン一日目の感想。やはりハンブルクと比べるとはるかに都会です。ハンブルクはドイツ第二の都市と言われますが、街の規模を見ればその差はものすごく大きいように思います。

5 thoughts on “演奏会その8: ベルリンフィル

  1. rin

    あの、データーベースについて間違いがあるんですが
    徳島市城東中学校は「吹奏楽部」ではなく「ウインドオーケストラ部」です。

  2. musicabella 投稿作成者

    rin さま:
    ご指摘ありがとうございます。次の更新時(全日本吹奏楽コンクールの代表が出揃ったくらいかな、と思っています)に修正したいと思います。
    ところで、徳島市「立」ではないんですね?
    確か、長野県の高等学校も正式名称は長野県「立」ではなかったと思うのですが …

  3. rin

    はい。
    徳島市の学校は統一されて、市立ですが、「市立」とつけないようになってます。

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