確か1月くらいにHMVで予約注文したのだった。延期に次ぐ延期でずいぶん待たされたが、やっと到着した。
1枚目が「Volta」のツアーメンバーでのスタジオライヴのCD、2枚目がその「Volta」のツアーのDVDでパリ公演とレイキャビク公演が収録されている。3枚目は「Volta」収録曲のPVのDVD、で4枚目が「Volta」収録曲のリミックスという4枚組である。
いちばん見たかったのは2枚目のライヴ。「Volta」にも参加していた女性10人組のブラスセクション(トランペット3、トロンボーン3、ホルン3、テューバ)、種々の打楽器、種々のエレクトロニクス、なぜかハープソコード、そしてREACTABLEやTENORI-ONといった編成である。レパートリーの中心は「Volta」収録曲であるが、それ以外の曲、例えば「Homogenic」の《Hunter》とか、「Medara」の《Where is the line?》とか《Who is it?》とかも「Volta」の系列に属するアレンジが加えられている。
「Vespertine」のライブも相当クオリティが高いと思っていたが、今回のライブの高揚感もすごい。邪悪なエレクトロ・ビート(このあたりがREACTABLEの存在意義?)がシャーマニスティックにビョークをアシストする。時節柄、アンコールの《Declare Independence》ではお客さんがチベットの旗を掲げていた。(「Raise your flag! higher, higher!」)
一転して、レイキャビクでのライブは教会のようなところで、ブラスセクション、ハープシコード、混声合唱、そして若干のエレクトロニクスが入った、わりと室内楽的な趣き。こちらはビョークの衣装もメイクも比較的地味で年相応の「おばさん」に見える(笑)。