やっぱりグールド

夜中にウェブをつらつらみていると、物欲に苛まれる。

ふと、グレン・グールドの80枚組が目に留まった。CBS(当時はコロンビアかな?)からリリースされていたグールドのLPをオリジナルフォーマットのまま紙ジャケ化したものである。
以前は踏みとどまったというか、買おうとも思わなかったのであるが、円高の影響で海外から買うとかなり安くなるようだ。

Complete Original Jacket Collection [Box Set] [Limited Edition] [United Kingdom]

ちなみに国内の大規模なCDショップの有名どころでは概ね30000円前後、試しに amazon.com で調べてみたら送料を含めても20000円くらいで買える。ということで、ついポチッ。

ただ、入荷が一ヵ月後とのことだったのでちょっと心配になる。(国によらず)amazon で「一ヵ月後」とか言われて「結局品切れで入手できませんでした」と言われたことが何回もあるので、他国の amazon サイトを探してみることにする。

で、お隣のカナダのサイトで「在庫あり」を見つけることができた。アメリカとほとんど変わらない価格(確か100円程度しか変わらなかった)で買うことができそうなので、アメリカ(amazon.com)での注文をキャンセルして、こちらで注文し直す。

ま、年2枚ペースで聞けば40年で聞き終わるから(笑)、一生の楽しみにしましょうかね。

(後日談その1)
ヨーロッパのサイトを全く調べなかったのが片手落ちだった。最初に「在庫あり」を確認したところで注文してしまったし、国内で買うより10000円程度安いので満足してしまったし。今のところイギリスのアマゾン(amazon.co.uk)から買うのがもっとも安そうだ。在庫もあったし送料込みで17000円前後だった。最初に国内のHMVが提示していた価格(ちなみにその後ディストリビューター側が値上げしたために、HMV側が一方的に予約を強制キャンセルして物議を醸した)よりも安いのではないかな。

(後日談その2)
内容はほとんどチェックせずに注文したのだが、なんとグールドとは全く関係ない、オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団によるシェーンベルクの《主題と変奏 作品43b》が収録されているらしい。これが初CD化とのこと。この作品は、シェーンベルクが吹奏楽編成のために書いた《主題と変奏 作品43a》の管弦楽編曲なのである。(他にもこの作品はCD化されていたっけ?なんか持っていたような気もするなあ …..)グールドが弾いたシェーンベルクの室内楽作品とのカップリングで収録されているわけである。LP 時代は、ロバート・クラフトの監修によるシェーンベルク全集にも含まれていた。

その昔、この全集を作曲家の伊藤康英さんからお借りしたことがある。私が所属していた吹奏楽団の指揮をされていて、その年のコンクールの自由曲として《主題と変奏》を取り上げたのである。実際のところ、他のシェーンベルク作品を聞いたところで《主題と変奏》を理解する助けになるわけでもないのだが、まあ、なかなか聞く機会のなかったシェーンベルクの作品をまとめて聞けるというだけでも貴重だった。特に管弦楽とナレーションと男声合唱のための《ワルシャワからの生き残り》などは本で(誰の本だったっけ?岩波新書だったはず)壮絶な曲だということを読んでいたので、聞いてみたかったし。

で、この何枚かのLPをせっせとカセットテープ(時代を感じるなあ)に落として聞いていたのであるが、件の《主題と変奏 作品43b》は再生中に後輩が間違えて録音ボタンを押してしまい、曲の途中に妙なノイズが挿入されてしまったのである。

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