夕食を終えてメールを開いてみると、アルフレッド・リードが亡くなったというメールが飛び込んで来た。
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つい先週、定期演奏会で《春の猟犬》を指揮したばかりである。
リードの音楽はどんな編成でどのように演奏してもとりあえずは「鳴ってくれる」。私の所属する吹奏楽団のように、なかなかまとまった練習時間が確保できないバンドでは重宝していたレパートリーで、ほぼ毎年取り上げていた。
「とりあえず鳴ってくれる」というのは裏を返せば個性を出しにくいということでもあるのだが、そこが指揮者として克服すべき課題だと思う。
また、リードがバッハを編曲したシリーズも個人的にはかなり気に入っていて、何回かプログラムに載せたこともある。
率直に言って1990年以降の作品についてはちょっと乱造気味の感じがしてあまり評価していないのだが、近作の《十二夜》や《アーデンの森のロザリンド》あたりからは以前の作風が感じられていた。この路線でまた傑作を書いてくれることを期待していたのだが残念である。
《アルメニアン・ダンス》《ハムレット》《オセロ》などの代表作は今後も演奏されていくのだろうが、自分の中では、いくつかの交響曲で示されたもう少し純音楽的な面にも光を当てていきたいと思う。
Viva Musica! Farewell to the Music Maker.