日別アーカイブ: 2005 年 2 月 11 日

デリコとアッコちゃん

Early Times (特殊パッケージ仕様 初回限定盤)

LOVE PSYCHEDELICO の最新盤。ジャケットに書かれている数字が一枚ごとに違うという限定盤である。(私のは 023030 でした。)

2曲の未発表曲を含むベスト盤。シングル曲だけではなく、カップリング曲やアルバムのみに収録されている曲もピックアップされている。個人的には《裸の王様》が含まれていないのはちょっと残念であるが、ストレートなロックンロールである《”O”》(Free World のカップリング曲)や、ちょっとカントリーっぽい《life goes on》(2nd の LOVE PSYCHEDELIC ORCHESTRA 収録)などお気に入りの作品が含まれているのはうれしい。

BROOCH DVD-BOX

80年代のアッコちゃんこと矢野顕子のステージを収録した DVD の3枚組ボックス。「オーエスオーエス」「出前コンサート」「BROOCH」の3枚である。

「オーエスオーエス」は坂本龍一や高橋幸宏をバックに迎えたバンド編成でのライヴ、「出前コンサート」は、ごぞんじ「ピアノ一台あればどこへでも」のライヴ、そして「BROOCH」は坂本龍一や高橋悠治のピアノをバックにラヴェルやドビュッシーの歌曲や谷川俊太郎の詩に高橋悠治が曲をつけたものなどを歌ったライヴ、と多彩なステージが楽しめる。アートディレクションは全て立花ハジメ。かなりお買い得なボックス。

フェネルのCDが出るらしい

フェネル/イーストマン・ウィンド・アンサンブルのコンビがマーキュリーに録音したアルバムが3月に一挙に14枚リリースされるそうだ。

(amazon には全部入っていないのかな?以下のような感じ。)

まあ、このシリーズは以前から何度も再発されているし、率直に言って全てが「聞くべき演奏」ではないと思う。ホルストの2つの組曲や RVW の《イギリス民謡組曲》《トッカータ・マルツィアーレ》、グレインジャーの《ヒル・ソング第2番》はぜひとも聞いておいていただきたい1枚ではあるが。

マーキュリーに録音されたものよりも、テラークに録音されたものの方が価値は高いと思う。クリーヴランド管弦楽団の管楽器セクションのメンバーとともに録音された2枚のアルバムからの編集盤も同時に発売される。SACD と書かれているけどハイブリッドなのかなあ?

(こちらも)ホルストの2つの組曲が収録されている盤は名盤の誉れ高く何度も再発されているのだが、もう一枚の方は残念ながら国内盤は廃盤のようである。《イギリス民謡組曲》や《リンカンシャーの花束》、あるいはいくつかの行進曲なども優れた演奏の「隠れ名盤」である。この機に聞ける状態になったことはうれしいのであるが、SACD でしか聞けないとなるとちょっと残念である。

ホルストが入っている盤は高校時代に先輩から借りたことをよく覚えている。もちろん CD ではなくレコードだった。当時のレコードの相場は確か 2800 円くらいだったと記憶しているのだが、このレコードは直輸入盤で確か 3800 円もした。また、オーディオマニアだったその先輩からは「安物のレコードだと針が飛んで再生できない」とも言われた。それが、あのホルストの《第1組曲》のバスドラムである。幸い、うちのオーディオ設備はそこそこいいものであったので、ちゃんと聞くことができた。

今でこそいろいろな演奏がだれでも簡単に手に入るようになっているが、当時の状況、また私が住んでいたような田舎では、吹奏楽の演奏というと、コンクールとか、「ブラスのひびき」でかかるような演奏(やはり行進曲が多かったような気がする)しか耳にすることができなかった。

そんな時に聞いたこの盤はカルチャー・ショックだった。マーキュリーの諸録音に見られるようなフェネルの奔放な演奏ではなく、適度に抑制の効いた練られた演奏だった。(このあたりは主兵であるイーストマンではなかったからこその指揮者と演奏者の相乗効果があったものと推測する。)