映画「ロックの学校」の DVD を借りてきて見る。
偶然、テレビで紹介されていたのを見て面白そうだと思った ….. のだが、劇場で見るまでもないと思って DVD 化を待っていた映画である。
「天使にラブ・ソングを」 のロック版というか、先日放送された「笑ってコラえて」のアメリカ版とでも言おうか。(極悪「サウンド・オブ・ミュージック」という人もいた。いちばん的確かも。)臨時教師(ニセ)が小学生にロックを教えてコンテストに出てしまうというストーリーである。
設定自体は「絶対にあり得ない」と思うくらい突っ込みどころ満載なのだが(何もかもが中途半端な設定が逆にバランスが取れているのかも)、何も考えないで楽しめる映画だった。
一度でも「音楽をやっていて楽しかった」と思える瞬間があった人はきっと共感するところがあるのではないだろうか。最初はほとんど私利私欲のために小学生にロックを教え込んでいたジャック・ブラック扮するニセ教師であるが、結局は純粋な楽しみを知ってしまった小学生に逆に手玉に取られてしまうという図式が面白い。映画としても「音楽を通じてうんぬん」というお題目を訴えずに、ひたすら楽しげなバンド演奏を強調したのがよかったのではないか。よくありがちな内紛とか葛藤とか挫折とかがほとんどこの映画には見られないのである。
例によって音楽クラス(アメリカの場合はほとんど吹奏楽と言っていい)が「つまらないもの」のステレオタイプとして描かれているけどね。