ファウスト

というわけで、紙ジャケで発売されたファウストのCDを2枚。

ファースト・アルバム(紙ジャケット仕様)

もともとこのアルバムは透明のレコード(レーベル部分は銀色)、赤字で印刷された透明の歌詞カード、黒で拳(ファウストとはドイツ語で「拳」の意)のレントゲン写真が印刷された透明のジャケットというフォーマットだった。このたびリリースされた紙ジャケならぬビニジャケ(?)は、その雰囲気をかなり再現再現しているのではないかと思う。中身の方は … こういうのを「前衛」というのだろうけど、そんなに面白いとは思わない。カットアップやコラージュといった手法は今の耳にはそれほど斬新には響かないし、個人的には「ジャーマン・ロックの流れの源流の一つ」といった歴史の流れの中での位置づけしか出来なさそうだ。とはいえ、ジャケットワークだけでも価格分のもとは取れた感じ。

ソー・ファー(紙ジャケット仕様)

ファースト・アルバムとは対照的に、ジャケットからディスクまで真っ黒。内容としては、まだこちらの方が音楽としてまとまっている … というか、曲が曲として成立している。タイトル曲「So Far」は執拗に繰り返される7拍子のパターンの上に様々なエフェクトがかぶせられているもの。ある意味でビートルズの「Tomorrow Never Knows」に近いかな。これは十分に刺激的で面白い。

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